自称“ただの一般人”２【ONE PIECE】 (ページ43)

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番外章・3 ページ43

『······？誰だろ······どうぞー！』

扉の方に向かって声をあげると、そこからジャッくんが現れる。

扉を開けて私達のほうを見た瞬間、すっごい顔になってた。

まあ、そういう顔になるよね。

「やっぱりここでしたか······カイドウさん」

「ア"？なんだジャック。おれは今忙しい」

『いや、全っ然忙しくないからね？！』

ジャッくんの登場により、また一段とカイくんの機嫌が悪くなる。

ジャッくんから私の姿を隠すように、カイくんは私にじゃれつき鼻先を擦りつけてくる。

やっぱり犬なのかな？(←違います)

『そ、それで······どうしたの？私じゃなくてカイくんに用？』

てか用であってくれ！

このまま巻き付かれて火を吹かれでもしたら、私黒焦げになっちゃう！

死んじゃう！！

「いえ、用という用はないのですが、急にカイドウさんが龍の姿になって、Aさんの部屋へ向かったので······」

『あぁ······そういうことねー』

そういえば、この部屋にカイくんが入ってきた時はすでに龍の姿だったから、扉がギリギリ壊れるか壊れないかだったんだよね。

そう思いながら扉の周りを見ると、所々ひびが入っているのが目立つ。

ほんっとにこの人ヤバいよ！？

心の中でそんなことを呟いたり叫んだりしていると、ジャッくんはいつの間にかいなくなっていた。

いやどこ行った！？
あの人！！？

絶対自分は関わりたくない！とか思って逃げたパターンじゃん！！

君は信じてたのに！？

絶叫という名の絶叫を繰り返しながら、カイくんの胴から脱出しようと体をくねらせる。

──が、そんな簡単に抜け出せれば苦労はしないということで、動けば動くほどカイくんの胴に生えている硬い鱗が服を切り裂く。