自称“ただの一般人”２【ONE PIECE】 (ページ17)

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第11章・4 ページ17

『いやーあ！で、でんでん虫壊れててさ！だから鳴ってたの気づかなくて！！』

「Aさんの部屋行きましたけど、でんでん虫壊れてませんでしたよ」

ギングくーーーん！！！！？

お前ちょっとは空気読めや！？
わかる！？
今の状況わかる！？

私今、殺されそうになってるんだよ？
いや、まだ殺されそうにすらなっていないけど······。

別にいいんだよ？
別に「でんでん虫なんて壊れていませんでしたよ」って言ってもいいんだよ？
でもさ、言うタイミングってものがかるよね？

ほら見てみなよ！
カイくんがめっちゃ怒ってるじゃん！？
もう周りの人間いなくなってるよ！
アイツら逃げ足早いな！？

『あっ！そのっ！？······か、カイくんの連絡を無視したのはですね！！わざとじゃないんだよ？！』

「あ？」

『か、カイくんのお誕生日になると、いろいろと混み合うしカイくんは私みたいな人間よりも、お客さんと話したほうが楽しいかな？っと考えての行動でして──』

「A」

『はいぃいッツ！！！』

地の底から聞こえてくるかのような野太い声が私の耳へ入ってくる。

お母さん。
私を産んでくれてありがとう。
って、よく考えたら私ってお母さんいなくない(笑)？

内心焦らないようにとどんなに頑張ってもカイくんの顔を見たら申し訳なさすぎる感情が涙として溢れ出てくる。

そりゃーそうだ。
せっかくの愛する旦那の誕生日なのに、肝心の妻が祝っていないのだ。

怒るのも無理はない。
というか、殺されても別におかしくないことだ。