邂逅 ページ48
通路から水路のような場所に変わった光景に、Aとルフィはここが本当にクジラの腹の中なのか怪しさを感じたが、ここは事実としてクジラの体内である。
水路に流れている液体は川の水なのか海の水なのか、はたまた胃液なのか分からないが、通路と怖じように設備が整っていた。
『おい、早くしねェとホントにアイツら溶けちまうぞ』
「それは困る!!!」
『だろ？』
Aから伸ばされた手をルフィがとろうとした瞬間、また地面が傾いた。
先程とは違いゆっくりと傾くと、Aとルフィはそれに合わせて足を動かした。自然と駆ける足は坂道を下るように重さとスピードを上げていく。
「うわあああああッ止まらねェ止まらねェ止めてくれ!!!」
『アンタら避けろッ』
勢いのついたルフィを止めようと腕を伸ばしたAは、目の前に立つ男女二人に叫んだ。
なぜこんな所に人間がいるのかと疑問に思ったAは、その答えを考える前にルフィと男女の悲鳴を聞きながら海へと落ちていった。
ハッチを開けて通路の道を通じて来た場所は酸の海が広がる空間であった。運が良いのか悪いのか、その中心に浮ぶメリー号と仲間達にAは気づくと同時に、酸の海へドボンと着水する。一瞬、肌全体に熱い刺激を感じたが気のせいだろう、とAは心の中で呟きながら、酸の中で溺れるルフィと、ついでに男女を担いで船まで泳いだ。
「──クジラが大人しくなった……」
『寝たんじゃね？』
大人三人を軽々と抱えて船まで登ってきたAは、改めてここがクジラの中であることに驚いた。
ペンキで描かれた空や太陽の景色に、酸の海に浮ぶ孤島。そんな話、今まで聞いたことがない。まるで絵本の中に入ったようだ。
『──で？ お前ら誰なんだよ』
二人の男女こと、Mr.9とミス・ウェンズデーにA達の視線が集まる。
手にバズーカを持っていることから、このクジラに飲み込まれた“ただの一般市民”ではないことは明らかだ。
「私の目が黒いうちは、ラブーンには指一本触れさせんぞ!!!」
「誰だ、あのおっさん」
『……ラブーンってのはクジラか？』
特徴的な髪型をした老人の名はクロッカス。双子岬の灯台守をしている人物である。
年齢のわりに屈強そうな体つきはただ者ではないオーラをまとわせており、Aも何か思うところがあるのか首を傾げた。
「この胃袋に風穴を開けることだって出来るぞ!!!」
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滝登りのヒロ子(プロフ) - 猫か犬だと猫派さん» 更新を楽しみにしてくださり、ありがとうございます!!乱暴な性格のおじさんっていいですよね(●︎´▽︎`●︎)。ありがとうございます!! (2022年9月23日 8時) (
レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
滝登りのヒロ子(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！無理せずに楽しく頑張らせていただきます!! (2022年9月23日 8時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
猫か犬だと猫派 - 続編楽しみにしてました〜。毎日更新されてとても尊敬しています！夢主さんの性格も大好きで、とても更新されるのを楽しみにしています！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: b2d9f0611e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 続編おめでとうございます！男主にビビッときてしまいました！無理せず頑張ってください！！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: 7ea8debc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月13日 19時
