終わりの町 ページ38
──定期連絡を怠った自分を恨むんだな。
金髪の髭を蓄えた男の言葉に、Aは懇願する。
『神様、お願いですからおれに癒やしをください』
──義務を果たしていない者が権利を主張するな。
『酷い言われようだな』
Aは悔しそうに下唇を噛み締めると、電伝虫が切れる音とともにため息をついた。
強風に吹かれ、コートと髪が勢いよくなびいた。薄暗くなった空を見上げると、先程まで快晴だった天気がウソのように雲に包まれている。
『今日の天気予報、雨が降るって言ってたか？』
ゴロゴロとなる雲の中に何やら光る影が見え隠れしている。嫌な予感を感じたAは、勢いよく走り出し、屋根の上へと飛び乗った。
この街は住宅が多くて助かった、とAは呟いた。彼は屋根に上らなければ死んでしまうのかと思ってしまうほど屋根の上を走ることが多いが、そのおかげでナミ達を見つけたAは地面へと着地した。
「どこを通り道にしてんのよアンタ」
『屋根だ。諸々ショートカットしやすいから楽なんだよ』
Aの言葉に、忍者か、とウソップはツッコミを入れる。
『──で？ ルフィはどこだ？』
「死刑台を見るって……言ってたわよね……」
死刑台とは、海賊王が処刑された場所だ。
死刑台のある広場は、噴水が設置された街の中心部。ちょうど、今A達がいる場所だ。
『じゃ、どこかにルフィがいるかもしれねェな』
例えば、死刑台とか、と言ったAに、四人はないないと手を横に振った。死刑台を見に行くと言ったら、近くに行って眺めるのが普通であり、それが当たり前だ。しかし、その当たり前を行わないのがルフィという男だ。
集まっているに民間人の群れに目を向け、彼らが見ている方法へ首を動かしたA達は、死刑台に拘束されて今まさに殺されそうなルフィを見つけた。
「「「「なんであいつが死刑台にっ!!!？」」」」
『しかも、なんでか知らねェがピエロのバギーもいるじゃねェか』
約60話振りとなるバギーとの再会に感動することもなく、Aは冷静にこの状況を把握した。
ルフィのことだ、バギーに出し抜かれて簡単に捕まってしまったのだろう。
“つけ上がっちまって俺様を怒らせちまった罪”という無駄に長い罪で処刑されそうなルフィは、ようやく自分の状況を察したらしく、珍しく焦っている。
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滝登りのヒロ子(プロフ) - 猫か犬だと猫派さん» 更新を楽しみにしてくださり、ありがとうございます!!乱暴な性格のおじさんっていいですよね(●︎´▽︎`●︎)。ありがとうございます!! (2022年9月23日 8時) (
レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
滝登りのヒロ子(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！無理せずに楽しく頑張らせていただきます!! (2022年9月23日 8時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
猫か犬だと猫派 - 続編楽しみにしてました〜。毎日更新されてとても尊敬しています！夢主さんの性格も大好きで、とても更新されるのを楽しみにしています！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: b2d9f0611e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 続編おめでとうございます！男主にビビッときてしまいました！無理せず頑張ってください！！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: 7ea8debc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月13日 19時
