起死回生 ページ32
「戻ったァーーーーっ!!!!」
海中から飛び上がったルフィは、勢いよく叫んだ。
あれから数分。Aが海底で心臓をリズム良く押していたあいだに、戦局は大きく変わった。
ゾロ、サンジ、ウソップの働きによって幹部達は全員倒され、残るはアーロン一人だ。
『遅せェよ、おかげでお気に入りのシャツが海水色に染まっちまったぜ』
「馬に乗れるいい男だな」
『……それを言うなら“水も滴るいい男”な、ありがとよ』
陸へ上がったAは、髪をかきあげてコートを羽織った。
復活そうそう、準備運動と称してアーロンに技を繰り出したルフィだったが、効いた様子は見られない。
あくまでも準備運動であり、本気ではないがあれだけ食らわせたのに成果がないとなると、アーロンの硬さが改めて伺えた。
「A、手は出すなよ。おれはこいつをぶっ飛ばすために来たんだからな」
『知ってる。だからこうやって離れてる』
Aの仕事はルフィの救出だ。
それをやり遂げた今、Aがルフィとアーロンの戦いに邪魔をする理由はない。
塀の上でただ、人間と魚人の喧嘩を見ることがAの今やるべきことだ。
例え、アーロンがルフィに噛み付こうが、殴りを飛ばそうがどうでもいいことだ。
『それにしても、アーロンを倒したらおれはどんなお叱りを受けるんだろうな』
ふと、Aはそんなことを呟いた。
目を閉じれば、怒鳴る五老星の顔が浮かんだ。
アーロンと言えば、七武海・海侠のジンベエの弟分のような存在だ。ジンベエが七武海になったきっかけを作ったのもアーロンが関係している。
そんな彼を倒したとなれば、ルフィはこれからどうなるのだろう。
『ジンベエか……食えねえ男だが嫌いじゃねェんだよな。義理人情に厚い奴は好きだし』
海賊嫌いの海賊として有名な彼は、Aのことを覚えていないだろう。顔を合わせたのも七武海入りした際の一度だけで、あとは名前を聞く程度だ。
今どこで何をしているのかは知らないが、ミホークのように出会わないことをAは祈った。
＊
そんなこんなで時は進み、決着がつく。
激しい戦いを眺めたAの心はまさに、試合を眺める観戦者だった。
「ナミ!!! お前はおれの仲間だ!!!!」
崩壊したアーロンパークの中から現れたルフィ。それを見たAは、彼が死ななかったことを知ると少し口角を上げた。
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滝登りのヒロ子(プロフ) - 猫か犬だと猫派さん» 更新を楽しみにしてくださり、ありがとうございます!!乱暴な性格のおじさんっていいですよね(●︎´▽︎`●︎)。ありがとうございます!! (2022年9月23日 8時) (
レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
滝登りのヒロ子(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！無理せずに楽しく頑張らせていただきます!! (2022年9月23日 8時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
猫か犬だと猫派 - 続編楽しみにしてました〜。毎日更新されてとても尊敬しています！夢主さんの性格も大好きで、とても更新されるのを楽しみにしています！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: b2d9f0611e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 続編おめでとうございます！男主にビビッときてしまいました！無理せず頑張ってください！！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: 7ea8debc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月13日 19時
