誓ったハズなのに……。 ページ15
「ところで貴様、いつ海賊になった？ あれほど「収入が不安定な海賊にはなりたくない」と言っていたが」
『……』
神に誓ったのではないのか？。
そう、言葉を投げかけられた。
ミホークの目には、相も変わらずこちらを睨むAが映っていた。
──十数年前の大雨の日。
「“おれと手を組まないか？”」
鷹の目は、あの日のことを一生忘れない。
生まれて初めて他人に興味を抱いたあの日、ミホークは……ある男に目を引かれた。
雨の中、必死にマッチをする男は真っ白なコートにワインのよう“ソレ”を滲ませる。男の血なのかミホークの血なのかわからない“ソレ”は、雨に濡れるたび広がっていった。
『何それ、新手のナンパ？ 悪いがおれは男に興味はないぜ』
「金のある女にしかない」と言い切る男は、先程まで世界最強の剣豪と戦っていたとは思えないほど生き生きとしている。寧ろ、戦闘が終わったことで生気を取り戻したのかもしれない。
「なぜそこまでの強さを持って上に尽くす。貴様なら、政府に媚び諂わずとも海賊として自由に生きることも出来るだろう」
『ナンパじゃなくて勧誘か？ 悪いが、おれはそんなもんになる気はさらっさらないね。神に誓ってもいいぜ』
雨が止むと同時にマッチを擦った男は、前髪を上げると言った。
『収入が不安定な海賊にはなりたくないのさ』
「そうか、それは残念だ……なら」
刃を向けると、ミホークは笑う。
「海賊になった貴様の命は、おれが貰い受ける。神に誓おう」
任務で鷹の目に会いに来ただけというのになぜ殺害予告を受けなければならないのか、と男はため息をついた……。
『神に誓ったが、神が裏切りやがったのさ。本当に最悪だよ』
巫山戯たような態度を示したAに、「そうか」と頷いたミホークは去っていく。
ミホークがあの約束を覚えているというのなら、Aは命を狙われることになる。もちろん、任務を放棄して海賊をやめたとしても金銭的に死ぬことになるため、八方塞がりだ。
人生とは選択と言うが、この選択はあんまりだとAは思った。
「A！ 乗れ!!」
『あッ!?』
ウソップの伸びた腕に引っ張られ、Aはわけもわからず船に乗せられた。
これからメリー号を奪ったナミを連れ戻すため、ウソップ、ゾロ、A、そして賞金稼ぎの片方ジョニーが乗った船は真っ直ぐ進む。
目的地は──ココヤシ村だ。
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滝登りのヒロ子(プロフ) - 猫か犬だと猫派さん» 更新を楽しみにしてくださり、ありがとうございます!!乱暴な性格のおじさんっていいですよね(●︎´▽︎`●︎)。ありがとうございます!! (2022年9月23日 8時) (
レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
滝登りのヒロ子(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！無理せずに楽しく頑張らせていただきます!! (2022年9月23日 8時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
猫か犬だと猫派 - 続編楽しみにしてました〜。毎日更新されてとても尊敬しています！夢主さんの性格も大好きで、とても更新されるのを楽しみにしています！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: b2d9f0611e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 続編おめでとうございます！男主にビビッときてしまいました！無理せず頑張ってください！！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: 7ea8debc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月13日 19時
