“鷹の目” ページ13
海賊以上にやる気な海兵もそうそういないだろう。
“ゴムゴムの風船”！！
膨らんだ腹に跳ね返された砲弾は、そのまま流れるようにレストランへと飛んでいく。
そして、巨大な爆発音とともにレストランの上層部から煙が空へと登っていった。
『あァ……神様』
おれにこのゴムをシバキ回せる権利をください……。
彼と航海して早数日。記念すべき100回目の願いを神に祈るAは、今日も今日とて面倒事を起こされるらしい。
「遅ェなルフィ……」
『雑用でもさせられてんだよ。1ヶ月か2か月か……1年だったりしてな』
そんなわけないだろ、とAにつられて笑うゾロだが、現実は意外と奇なりという。
その後、ウソップとナミとゾロはルフィの様子を見るべく客としてレストランの中へ行ってしまう。Aはもちろん、レストランの中ではなく甲板で日向ぼっこ中だ。
『海兵がいるんだ、下手に動かない方が吉だな』
どこで知っている人間と出会うのか分からない。
海兵ともなれば、ガープのように知り合いもいるだろう。そんな人間に出会って声でもかけられれば、Aが今まで作り上げてきた信用も嘘もすべてルフィにバレてしまう。
『ま、“こんなところに知り合いが来るとは思えない”けどな……さ、盗んだワインでも開けるか』
誰かが言った。
「フラグとは、いつ立つかわからない」と。
鼻歌混じりにコルクを捻る男はまだ知らない。己が立てたフラグが必要に自分を好んでいたことを……。
『……なんでここにいるんだよ──“鷹の目”』
突然現れた崩壊直前の巨大な船と海賊に圧倒される暇もなく、Aはグラス片手に人知れず呟いた。
中から武装したコックが飛び出してきたが、そんなもの今の彼には関係ない。
見事フラグを回収したAの目は、波に揺られる男から目を逸らした。
“鷹の目”のミホーク。
背中に差した巨大な刀剣・黒刀“夜”を武器として戦う彼は、自他ともに認める世界最強の剣豪だ。
『(なんで偉大なる航路にいるはずのこいつがいるんだよ……なんだ、暇つぶしか？)』
いや、そんなわけないか。と訂正をしようとしたAだが、ミホークの「暇つぶし」という言葉にガクッと膝をついた。
新●劇であればひっくり返っているほどの衝撃に、さすが気分屋……と呟いたAは、ミホークが斬ったであろう海賊船を眺める。これをたった1人で斬ったと言われても疑う必要はない。
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滝登りのヒロ子(プロフ) - 猫か犬だと猫派さん» 更新を楽しみにしてくださり、ありがとうございます!!乱暴な性格のおじさんっていいですよね(●︎´▽︎`●︎)。ありがとうございます!! (2022年9月23日 8時) (
レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
滝登りのヒロ子(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！無理せずに楽しく頑張らせていただきます!! (2022年9月23日 8時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
猫か犬だと猫派 - 続編楽しみにしてました〜。毎日更新されてとても尊敬しています！夢主さんの性格も大好きで、とても更新されるのを楽しみにしています！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: b2d9f0611e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 続編おめでとうございます！男主にビビッときてしまいました！無理せず頑張ってください！！ (2022年9月19日 15時) (レス) id: 7ea8debc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月13日 19時
