No.2『おめでとう』(番外編) ページ42
カイドウが細いため息をつき、その場から消えようとした。その時だった────。
「フッフッフ、楽しんでるか？カイドウ」
『ありゃ？なんでいんの？』
よく知った顔が、目の前に現れる。
「サプライズだサプライズ！カイドウ。おれは、今日がお前の誕生日だなんて知らなかったぜ？」
『そりゃー言ってないからね』
酒が入っているおかげで機嫌がいいのか、カイドウはケラケラと馬鹿にした笑い声をあげる。
ドフラミンゴもつられて笑うが、少々不満があるらしく、サングラスの奥に見える目は、笑ってはいない。
『それで？なんか用？』
「用ってなァ······(汗)。誕生日を祝いに来たことが用事だ」
まるで自身のこの日を理解していないカイドウに、ドフラミンゴは半ば呆れ顔を見せる。
だが、“誕生日”。
この一言で、カイドウの機嫌は変わった。
『あー、誕生日······うん』
「ん？どうした、嬉しくねぇのェか？」
『嬉しくないって言うかさ、あんま誕生日に思入れないから、祝ってもらっても意味ないって感じ？』
自身の発した発言に対して、アハハハハ！っとカイドウは笑い上戸に変わる。
先程からカイドウの様子を眺めていたドフラミンゴは、彼が不機嫌になっていた理由がようやく分かったことにより、笑いが込み上げてくる。
その笑みの理由は、今まで喉の中に何かが詰まっているような、モヤモヤとした感情が胸の中で蠢いていたが、その理由がわかったことによる笑い声だと思われる。
「そうか、そりゃァ憂鬱だな」
『あ、分かってくれる？さすが七武海♪』
「だがまあ······プレゼントは受け取ってくれ。せっかく持ってきたんだ」
＼ゴソゴソッ／
ドフラミンゴは、ポケットの中から小さな箱を取り出す。
『薬······？』
ドフラミンゴから箱を受け取り、ゆっくりとカイドウは空ける。
その中には、ピンク色の液体が入ったハート型の瓶があった。
「あぁ。裏世界の薬師に頼んで作ってもらった特注品でな。これを飲めば、普通の人間になれる！」
『え、マジ？』
ドフラミンゴの言葉に、カイドウは耳を疑う。
No.3『ありがとう』(番外編)→←No.1『お誕生日』(番外編)
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ツッキー - 続き楽しみにしてます！番外編で大看板と飛六方の出会いのお話を見てみたいです。 (2020年3月22日 23時) (
レス) id: 1453811a49 (このIDを非表示/違反報告)
ツッキー - このお話の続きはないんですか？ (2020年3月14日 2時) (レス) id: 1453811a49 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - ツッキー様！ありがとうございます！ (2019年11月11日 20時) (レス) id: b72c18321b (このIDを非表示/違反報告)
ツッキー - とても面白いです。本編の続き楽しみにしてます。 (2019年11月11日 19時) (レス) id: 1453811a49 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - ツッキー様！リクエストありがとうございます！さっそく、書いてみますね！！ (2019年11月10日 18時) (レス) id: b72c18321b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2019年9月23日 17時
