No.67 嗚呼、茶番劇 ページ30
「計画は順調か」
『It's perfectのgooさ、ドクター。国の犬は鼻詰まりみたいでね、おかげで私のことなんて眼中にない。そっちはどうだい？ 担当の再利用は済んだかい────なんて、聞かなくてもいいみたいだな』
ドクターの顔色を伺わずとも、担当が脳無に成れ果てたのは簡単にわかった。
死んだ人間をここまで弄ぶ主人公もそう居ないことだろう。否、悪の主人公ならではの趣向とでも言うべきか……。
「あー……良い話と悪い話がある。あんたからすれば全部良い話かもしれんがな、どっちから聞きたい」
『ん、では良い話』
「例の“駒”から連絡がきた。合宿先についてじゃが、前例にはない場所じゃな」
警戒されておるな、と漏らすドクターだが、Aは至って平然としていた。それもこれも、想定済みだ。
ドクターの「悪い話じゃがな」という言葉に胸を踊らせながら、Aは椅子から飛び降りて振り向いた。
同時にドクターと目が合うと、彼の深刻そうな瞳はAを真っ直ぐ見つめていた。
何やら不穏、そう感じずにはいられない表情だ。
「あんたにとっても、これは悪い話じゃろうなぁ。先生、ワシはあんたとの付き合いは長い方と思っておる。あんたのこともよく知っとる、人の死を悲しむ人間でないことも含めてのう」
『急になんだい、改まって気色悪い。どうした？ 脳無のくそでも喉に詰まったのかい？』
焦らすドクターにAは嫌味をぶつけたが、目の前の彼は薄ら笑いを浮かべている。
「担当は失敗じゃ、奴は脳無に相応しくなかった」
『なんだ、そりゃ残念』
「…………」
『なんだい、その顔は』
「先生、何も思わんか？」
『そうだね、失敗するなんて彼には似合わない。精巧で完璧な改人になってくれると踏んでいたが、実に残念だ』
単調に返す度、ドクターの目は不審になった。
いったい何を言いたいのか、何を伝えたいのか分からない状況に、Aは少しずつ苛立ちを覚える。その感情は、ドクターが無言で去っていったあとでも残っていた。
“何も思わんか？”
『何も思わないさ、いつものことだろう？ ねえ、担当くん』
ホルマリンの中、彼が眠る。語りかけても、泣き声も嫌味も帰ってこない。
耳を傾けると泡音が聞こえた。
ゴポゴポ、と会話をするそれは、腹の中で眠る胎児に向けた子守唄とよく似ていた。
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葵(プロフ) - ヒロ子さん、お願いします続きを書いて下さいお願いします (4月13日 15時) (
レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ヒロ子さん、調子でも悪いんですか？私は先週のそのまた先週の金から日曜まで熱を出しまして凄くだるいしきついしで苦労しました。後ヒロ子さん、狼煙の続きが気になって仕方ないのですが無理はしないで下さい(私が言えた者ではありませんが…)ではよろしくお願いします (6月17日 16時) (レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
おはよ - めっちゃ面白くて前から見てます！！ 続き楽しみにしてます！ できる範囲で頑張ってくれたら嬉しいです (2023年3月22日 0時) (レス) @page30 id: d4f6705fb9 (このIDを非表示/違反報告)
No. 8 - 頑張ってください〜体調に気をつけて出きる範囲で投稿してくれたら嬉しいです❗ (2023年1月31日 18時) (レス) id: 5919bfebbf (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - No.8さん» さ、さあなんのことですかネ〜:( ;˙꒳˙;):ありがとうございます😭🙏🙏なるべくたくさん更新できるように心掛けます🙏 (2023年1月29日 22時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年12月24日 19時
