No.66 フェイシズ ページ29
「店内の監視カメラは2台ともコードが切られていました。映像も残っておらず、唯一の手がかりは喫茶店の周辺に設置されていたこちらのカメラだけです」
カメラのデータを見るため、塚内は喫茶店の外へと足を進めた。
店外だというのに、未だに残る血臭に鼻を曲げながら塚内は眉をひそめる。
お気に入りのコートにもこの悪臭がついていると思うと、複雑な気持ちになってしまった。
「喫茶店の向かいの電柱に設置されたカメラの映像です。恐らく犯人の姿が映っているものだと……流れました」
「頼むぞ」
無機質な音で映像が再生された。
塚内が息を飲み、祈る中、影が姿を表した。
「これは…………止めてくれ。こいつだ、この男だ！」
犯人は、スーツ姿の男だった。
どこか見慣れたその顔は、Aの担当によく似ていた。
監視カメラは、血に染まった担当が喫茶店から出てくる姿を捉えていた。
「こいつが犯人だ！ 映像を元に男の身元の特定を急げ!!」
敵回収係などと呼ばれているが、あくまでも国に尽くす組織。それが警察だ。
映像の人物が、塚内の指示によって、某小説家の担当編集者であることが判明したのはすぐのことだ。
＊
警察の慌ただしい捜査も虚しく、真犯人は優雅に過ごしていた。
暗闇の中、明かりとなるのはパソコンの画面だけ。
タイピングの指はまるでピアノを前にしたショパンのようだ。
『担当にはすまないことをした。死んでもなお汚名を背負うことになるとは……地獄でも有り得ない話だな。彼の仏は敬礼して見送るべきだった』
酒臭い部屋には似つかわしくない女が、一杯のウィスキーをあおいで笑った。
画面の中に映るのは、見覚えのある監視カメラの映像だ。
個性でわざわざ担当に成りすまし、犯人にしたて上げたA。どこまで行っても彼女のシナリオ通りのこの世界には呆れを通り越して拍手喝采の騒ぎだろう。
『(映画監督になった気分だ)』
聞こえもしない喝采に耳をすませていれば、コンコンッ……と、扉がノックされた。
『はーい、開いてるよォー』
扉が開き、ドクターが現れる。
どこか憂鬱そうな雰囲気は不穏な予感にかられた。
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葵(プロフ) - ヒロ子さん、お願いします続きを書いて下さいお願いします (4月13日 15時) (
レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ヒロ子さん、調子でも悪いんですか？私は先週のそのまた先週の金から日曜まで熱を出しまして凄くだるいしきついしで苦労しました。後ヒロ子さん、狼煙の続きが気になって仕方ないのですが無理はしないで下さい(私が言えた者ではありませんが…)ではよろしくお願いします (6月17日 16時) (レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
おはよ - めっちゃ面白くて前から見てます！！ 続き楽しみにしてます！ できる範囲で頑張ってくれたら嬉しいです (2023年3月22日 0時) (レス) @page30 id: d4f6705fb9 (このIDを非表示/違反報告)
No. 8 - 頑張ってください〜体調に気をつけて出きる範囲で投稿してくれたら嬉しいです❗ (2023年1月31日 18時) (レス) id: 5919bfebbf (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - No.8さん» さ、さあなんのことですかネ〜:( ;˙꒳˙;):ありがとうございます😭🙏🙏なるべくたくさん更新できるように心掛けます🙏 (2023年1月29日 22時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年12月24日 19時
