No.62 異口同音 ページ25
“一銃士”。
現代のヒーロー社会を元にした世界観は、まさにヒーローの闇と敵に対する偏見を文字にしていた。
主人公の男に名前はない。
「無個性な彼」や「ヒーローの卵」と称され、統一性のない呼び方が読者に新しい感覚を生ませた。
物語が進むにつれ変化していく呼び名は、主人公の立場と心境を表していた。
しかし、悪役には名前がある。物語では、主人公と区別されるようにはっきりと、明確に、記されていた。
悪役の名前は「A」。
紛うことなき、彼女の名だ。
『君の求めたラストはなんだった？』
冗談めかしての言葉だが、Aの目は笑っていない。担当もそれに気がついて喉を震わせた。
初めて原稿を手に取って読んだ時、担当は「傑作ですね」と言ったが、内心、納得のゆく結末ではなかった。
自分が編集長であれば首を捻っていた。
「わ……私は、ヒーローが正義とか敵が悪とかそんな話をしたいとは思っていません。これは所詮、ただの物語……誰かがつくった創作、二次創作にすぎない。しかし…………」
『しかし？』
「しかし……もし、ラストを望めるなら…………ハッピーエンドが良かった」
吐き出された感想に、Aの笑顔が強ばった。
「ヒーローが勝って、敵が敗ける。王道だなんだと言われても、私はそんなエンディングを読みたかった。それが一読者としての意見であり、感想です」
『…………そっか、そっかァ……うんうんうんうん、そうね、そうだな、うん……そっかァァア』
ため息を吐くAは、何度も頷いては笑い声を響かせた。
奇行と呼ばれるそれは、担当だけでなく周りにいた客や店員達をも動揺させた。
『いやァ、いやはやァ残念だ。君は誰よりも私の作品を評価し、愛してくれていると思っていたんだけどなァ……残念だぜ』
「ええ、申し訳ございません」
『良いんだよ、謝らないでくれ。最後の作品で読者の本音が聞けた。良い勉強になったよ』
「はい、ええ、この意見は次回作にでも使って………………え？ 最後？」
聞いていないぞ、と担当はAを見た。
鳩が豆鉄砲を食らったような担当の顔を見るなり、Aは、言ってなかったっけ？ と首を傾げて『そうだよ、今作で引退だよ』と笑った。
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葵(プロフ) - ヒロ子さん、お願いします続きを書いて下さいお願いします (4月13日 15時) (
レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ヒロ子さん、調子でも悪いんですか？私は先週のそのまた先週の金から日曜まで熱を出しまして凄くだるいしきついしで苦労しました。後ヒロ子さん、狼煙の続きが気になって仕方ないのですが無理はしないで下さい(私が言えた者ではありませんが…)ではよろしくお願いします (6月17日 16時) (レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
おはよ - めっちゃ面白くて前から見てます！！ 続き楽しみにしてます！ できる範囲で頑張ってくれたら嬉しいです (2023年3月22日 0時) (レス) @page30 id: d4f6705fb9 (このIDを非表示/違反報告)
No. 8 - 頑張ってください〜体調に気をつけて出きる範囲で投稿してくれたら嬉しいです❗ (2023年1月31日 18時) (レス) id: 5919bfebbf (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - No.8さん» さ、さあなんのことですかネ〜:( ;˙꒳˙;):ありがとうございます😭🙏🙏なるべくたくさん更新できるように心掛けます🙏 (2023年1月29日 22時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年12月24日 19時
