トップシークレット ページ10
『何してんだよ、お前ら』
「……!?」
幹部二人を圧倒的な力で一掃したルフィとゾロを一撃で倒してしまったAに、ビビは驚きの表情を見せた。
「離せA!!」
「A！ お前も恩知らずか!? 親切な町のみんなを殴り倒しやがって!!!」
『何言ってんだ……お前』
首根っこを掴まれながらもお互いの頬を引っ張り合う二人に、Aはもう一度拳をお見舞した。
ルフィにはちゃんと覇気を纏った拳を使っているため、涙目で痛みを感じている。そんなルフィに、Aはこの町の説明をした。
「なっはっはっはっはっはっはっはっは、なーーーんだ早く言えよ〜〜っ!!」
『普通気づくだろ、マヌケかお前は』
「おれはてっきり、お前の機嫌が悪すぎてあいつらを殴ったのかと思ったよ〜っ!!」
『お前はおれをなんだと思ってんだ』
今すぐにでも殴ってやろうか？ とAはルフィに拳を見せつける。
『──んで、おれ達はイガラムさんに言われた通り、王女様を助けたんだ。どうだ？ 10億の件は』
親指と人差し指をくっつけたAは、ビビを見た。
今すぐにでも貰いたいと言わんばかりのAだが、そんな彼の気持ちを押し返すようにビビの答えは「ムリ」の一言だった。
Aとナミは、なぜ？ という反応を見せた。
「アラバスタという国を知ってる？」
「ううん、聞いたことない」
『あるぜ、世界会議にも参加が認められている国だろ』
「ええ、そう……昔は平和な国だった」
俯きながら、ビビはアラバスタという国が“革命”の動きによって現在、国内が乱れていることを語った。
そして、その裏にはバロックワークスを絡んでいる噂を聞いたビビは、バロックワークスの社長と真の目的である“アラバスタ王国の乗っ取り”を突き止めたとのこと。
秘密結社の秘密、しかも特大の情報を知ったビビは当然狙われることになり、そこをルフィとゾロが助けたのが現状だ。
「おい、その黒幕って誰なんだ？」
「
『だな、それだけはごめんだぜ。まだ死にたくねェ』
ま、おれ知ってるけど……。
社長であるクロコダイルの名さえ知らなければ、命を狙われることはない。
そう高を括っていたA達であったが、ビビが口を滑らせたことにより、仲良くA達5人も彼女と同じく命を狙われる身となってしまった。
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月22日 19時
