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「A!」
「あ、シャオくん」
ゆる、と手を振る。少し駆け足の状態で私の前までくる。登下校、ストーカーを危惧して、家まで送り迎えをしてくれることになったのだ。彼氏のフリだけでなくそんなことまでしてくれるなんて、我々師団には頭が上がらない。
「そういやLIME交換してへんかったやんな?交換しよ」
そう言ってス魔ホを取り出し、お互いの連絡先を交換する。男の子の連絡先なんて初めて交換したからちょっとドキドキする。
「ん。俺放課後基本我々師団におんねんけど……、Aは師団入っとるん?」
「ううん、何も入ってないよ」
「じゃあ帰る時はAに合わせるわ」
頷こうとして、考える。たくさん私のために動いていてくれるのに、されっ放しで良いのかな。
「えっと……、シャオくんに合わせるよ。シャオくんが帰るまで、近くに居ても良い?」
「別にええけど……」
「あ、ほ、ほら、私を送った後シャオくんが学校に戻っていくの見たら、彼氏のフリってバレちゃうかなと思って!」
「あぁ、なるほどな!それは確かにありそう。んじゃあなるべく早めに帰れるようにするわ」
別に何か言い繕う必要は特にないけれど、なんとなく恥ずかしくなっちゃって言い訳を用意してしまう。屈託もなく笑うシャオくんの顔を見ていれば、なんとなく心臓の鼓動が早くなった。
「じゃあまた昼休み迎えに行くわ」
「う、うん。またねシャオくん」
教室前で別れて、自分の教室に向かっていくシャオくんの背中を見送る。……いやいやまさか、一目見てビビッとくるような感情はなかった。これは、そんな、まさか、ね?
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うほほ☆ - シャオさんカッコよすぎません?…めっちゃきゅんきゅんしました…神作品ありがとうございます。これからも応援してます! (2021年5月22日 14時) (レス) id: bae26ed64c (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - ナア↑んでそう言うのかけんの?! (2021年5月22日 6時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - あああああー!心がキュンキュンするんじゃぁー (2021年3月22日 19時) (レス) id: 8bb69cd5b7 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - 悶え死にましたわ... (2021年3月11日 21時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(ハクグン)(プロフ) - はぇーキュンキュンするんじゃぁ…サキュバスちゃんかわええ…やっぱランドルせさん神だったりしません??終始楽しく読ませていただきました。素敵な作品ありがとうございました、これからも応援させてください!! (2021年3月7日 13時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ランドルせ | 作成日時:2021年2月25日 13時