最終話 ページ16
学校の中に誰かがいる気配がして目を覚ます。
保健室を出て、人の気配がする方に向かえば、そこは理事長室だった。
扉を開けば、そこにはグルッペンくんと紫色のマフラーみたいなのをしている男子がいて、首を傾げる。こんな真夜中に、どうしたんだろう。
「……今、来たん？」
「ああ、来たな。保健室の少女……、いや、A」
私はにっこりと笑みを浮かべた。気付いてるなんて思わなかったなぁ。やっぱり、クラスで一番人気のあるグルッペンくんなだけある。
「最初からおかしいと思わなかったのが不思議だ。トントンのことを桃瀬と呼び、オスマンのことをオスマンと呼ぶ。そのちぐはぐさに気付かなかった自分が愚かに見えるな」
「しゃあない。お前らが言ってる保健室の少女なんて、"誰も知らないし見えなかった"んだから」
グルッペンくんと紫色の男子は二人で完結して話をしている。私の入る隙間なんてない。
「実際俺にはお前らの言う女子なんて見えへんし声も聞こえん。……トリガーは話しかけること、とかか」
「……正解。後は、名前を知っていること、かな」
「…………ああ、正解らしいぞ。ちなみに、何故俺たちだったんだ？」
「クラスのみんなが噂してたの。すごい人達。お友達がたくさんで……、みんな、十二人の名前を出して噂してるから。しんぺい神くんと、そこにいる男の子のことは知らなかったけど」
「……なるほどな」
「グルッペン？」
「ああいや。なんでもない。……どうする、会いたいか？」
「うーん……、どっちでも。俺はただ、七不思議を探検しに来ただけやし。仲間になることはできへんけど、友達になることはできるって伝えといて」
「……らしいぞ。A、お前が名前を知りたいなら教えてやる。……あだ名じゃなくて、俺ら全員のフルネームからだな」
「……良いの？」
「もちろん」
グルッペンくんは手を差し出した。
「改めて初めまして。俺はグルッペン・フューラー。お前の名前は？」
七不思議を全て巡れば、不思議なことが起こるらしい。怖いことなのか、怖くないことなのかはわからないけれど。
少なくとも、七不思議である私が、人間のお友達が出来たことは不思議なことに、入るだろう。
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なのな(プロフ) - 完結おめでとうございます！まさかの夢主ちゃんが……びっくりしました！！全員出てきて読み応えもあってすごく面白かったです！今作も素敵で面白い作品をありがとうございました！！ (2021年2月25日 19時) (
レス) id: cb0e93c590 (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - あたおかるあさんさん» 定期すぎて草。今回もコメントありがとうございます！更新頑張ります！これからも応援よろしくお願いしますね！ (2021年2月22日 8時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
あたおかるあさん - ﾝｸﾞﾌｯ、見るのが遅れたｧｧｧ!!これはランドルせさんファンとしてあるまじきこと...!いやｧ今回も神作品ですね!!（定期）ﾝｸﾞﾌﾝｸﾞﾌしながら見てますね!（いい笑顔）更新頑張って下さい！ (2021年2月21日 23時) (レス) id: 9a044f37be (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - 旺霧（おうむ）さん» わぁ〜気付かなかった！こっそり直しておきますありがとうございます��更新頑張ります！ (2021年2月21日 1時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
旺霧（おうむ）(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってくださいね！応援しています！一つ気になったことなんですが5で主人公の怖いことは起こらないよね？が、怒らないよね？になってませんか？(今更感)間違ってたらすみません(＞人＜;) (2021年2月21日 0時) (レス) id: 9a156fad28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランドルせ
| 作成日時：2021年2月17日 22時
