【wrwrd】スキルエッグ、売ってます

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「あれ、コネシマさんがスキルエッグ買いに来るなんて珍しいですね」
「おー、まぁな！ジャンケンで負けてもうてしゃあなしやで。スキルエッグ300ずつくれ」
「はぁい」

スキルエッグを詰め込んでいると、コネシマさんがカウンターに一冊の本を置いた。

「なんです？これ」
「いっつも暇そうやって大先生…あ、鬱先生のことな。大先生が言うとったから差し入れ。まだ一冊しかないけど、そのうちいっぱい見つけるって言うてたわ」
「え、嬉しい…！ありがとうございます。大切にしますね」
「おん」

本は何故か表紙がぼんやりと光っていて、不思議な感じだ。中をぱら、と開いてみると難しそうな内容だった。職業について、みたいな。

「そう言えば今日は300なんですね。大量にいるんですか？」
「あー…、今日はちょっと上の方行くからな。念の為ってやつやわ」
「上の方…。危ないと思ったらすぐ引いてくださいね…？応援してます！」
「大丈夫大丈夫、俺らやったら楽勝やって！」

コネシマさんはスキルエッグを受け取って手をひらと振ってくれた。そしてしばらく歩いていったと思ったらこちらに引き返してきた。

「え、わ、忘れ物ですか…？」
「いやちゃうねん。明日新メンバー入るから、それについて言っとけってトントンに言われてたん忘れてたわ」
「新メンバー……？」
「もう一人増えるだけやけどな。明日来ると思うからよろしく」

歯を見せて笑ったコネシマさんは今度こそ戻って行ってしまった。さっきまで騒がしかったのに、途端に沈黙が流れて少し寂しくなる。
本を開く。この世界にはいくつも職業がある、そんな出だしから始まり様々な職業について書かれていた。
黒魔道士とか、忍者とか、戦士とか。

鬱先生が召喚士？で、ゾムさんは忍者。コネシマさんは黒魔道士で、トントンさんが……白魔道士らしい。
新しい人って、一体どんな人なんだろう。職業から考えると、前衛の人が来たりするのだろうか。楽しみだなぁ。

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