陰と陽【不死川実弥】 ー 弐 ー

陰と陽 ページ32

ふと、現役だった頃の言葉が思い出される。




ー元帥…私達は、鬼殺隊の影のような存在ね。

ーでも、絶対的な強さが無ければなれないんだ。


ー俺達で、鬼殺隊を引っ張る。





鬼殺隊の中で光り輝き、
皆の目標であり続け、組織を牽引してきた柱。

鬼殺隊を陰で支え、
異次元の強さで守り続けた至高、伝説の剣士、元帥。





大約、双方が出会うことは滅多に無い。
それでも、今来まで鬼殺隊を共に動かしてきた。



この(鬼舞辻無惨に接近した)特別な時。
それがあの時期でなければ、彼らは交わりを持たなかったのだろう。









陰と陽。

これは、相反する2つの存在である。



光と影。太陽と月。火と水。男と女。
これらは反対の作用を持っているが、実は密接。
両者が調和して初めて、秩序は保たれる。
一方にとってもう一方は、なくてはならない唯一無二の存在なのだ。
そういう道理にちゃあんとなっている。



元帥、柱。


まさしく鬼殺隊における陰陽であった。





それは、この2人も。





｢貴方に出会えてよかった、実弥さん。｣

実｢ああ、俺も感謝してるぜェ…A。｣






2つの歯車はガッチリ噛み合い、これからも人生を共に動かしていくのだろう。









いつまでも、いつまでも。止まること無く。









さあ、これからは2人に物語を委ねよう。









お話はここまでにしておこうか。




















ーfin.

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