68話、日の出と共に ページ26
音の呼吸…
恋の呼吸…
風の呼吸…
水の呼吸…
蛇の呼吸…
全員が技を出し続け、無惨の行く手を阻む。
隠も車で突っ込んだり、それを使って道を塞いだり。
ハラハラと体が崩れていく中、それでも奴は悪足掻きを続けていた。
実「糞がァァァ!さっさと塵になりやがれェ!!」
行冥は隠の手を借りながら鎖を引く。
行「オオオオオ!!」
(もう皆限界だわ!早く崩れろ!!)
ー行けえぇええぇぇぇ!!
皆の想いが一層高まった。
そして。
無「ア゛ア゛ア゛…ア゛ア゛ッアァァバ!!」
最期の雄叫びを上げながら、奴は跡形もなく散った。
━━━
ーウォォォオォオォォ!!
ー倒した!無惨を倒した!!無惨が死んだ!!
元帥や柱達は、糸が切れたように倒れた。
「や、やった…」
Aも同様。
そして、ゆっくりと意識を手放した。
━━━
1人、Aは暗闇を歩いていた。
ふと、そこに現れたのは。
「…お母さん…?」
死別した両親だった。
「…っ!お母さん!お父さん!!…うわぁぁあん!!」
Aは力一杯2人に抱きつく。大粒の涙を流し、大声で泣きじゃくった。
櫻「A…よく頑張ったわね。」
巧「流石は俺達の娘だ…!」
2人の温かい手が、彼女を包み込んだ。
鼻を掠める、懐かしい匂い。
「うん…ありがとう。私、もうお母さんとお父さんの元に帰っても良い…?」
この言葉を受け、櫻姫と巧朗は困ったように顔を見合わせる。
櫻「その気持ちは山々なんだけどね、A。」
巧「お前が来るには早過ぎるんだよ。」
Aが悲しそうな顔をすると、櫻姫は優しくその手を握った。
櫻「幸せになりなさい。もっと、もっと。」
巧「大切な人がいるだろ。置いて行くのか?」
実弥の顔が脳裏に浮かぶ。
「そうね…もうちょっと後にしようかな。」
櫻「それで良いの。私達は待ってるから。ね?」
巧「焦らず、ゆっくりで良いんだ。」
「分かった。お母さん、お父さん…行ってきます!」
「「行ってらっしゃい。」」
2人は優しく笑い、Aを送り出した。
彼女はさっき来た道を引き返し、光の方へと歩く。
と、その先には誰かが立っていた。
間違える筈も無い見慣れたシルエット。
獅子のような髪の毛に炎を象った羽織。
追随を許さない程の誇り高き立ち姿。
それは…
杏「A、久しいな!!」
紛うことなき、煉獄杏寿郎であった。
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韓国海苔ごはん(プロフ) - さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き)さん» ありがとうございます!それとご指摘ありがとうございます。ほんっと困るくらい見落としが多いのでとても助かります…しかも槇寿郎さんが好きとはなんと渋い!! (2021年4月5日 10時) (レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 完結おめでとうございます!とても良いお話だったと思います(*^_^*)・・・それと すいません、あとがきの所の槇寿郎さんの名前の(槇)の字が(槙)になってます・・・ (2021年4月4日 15時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
韓国海苔ごはん(プロフ) - 浅葱さん» ありがとうございます! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月5日 21時) (レス) id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:韓国海苔ごはん | 作成日時:2021年2月5日 21時