64話、鬼舞辻無惨 ページ22
キョロキョロと辺りを見回してみる。
城の瓦礫は散乱しているが、他の隊士達も無事な様子だ。ただ、問題が一つ。ここは市街地のど真ん中なのだ。一般人を戦いに巻き込んでしまうことが無きにしも非ずということ。
だが、それは隠達の尽力によって免れている。
そして、
「…見つけた」
Aは鬼舞辻無惨を視認した。他の元帥や柱達も奴の周りに集っている。
"カアアアッ!1時間半!夜明ケマデ1時間半!!"
夜明けを知らせる、鴉の声。
(あと1時間半。私はどれだけ役に立てるかしら…駄目、考えるな、無惨を潰すことだけに集中するのよ。待ちに待った時なんだから。)
彼女は、轟速でうねり動く無惨の触手と仲間達の攻撃の間から隙を見出し、狙いを定める。地面を強く蹴り、華麗に舞い上がる。
「風の呼吸、弐ノ型、爪々・科戸風」
4本の斬撃が下され、無惨の体を深くえぐった。
「出雲A、只今復帰!合流します!」
匠「おー!おかえり!」
実「流石出雲さんだァ!」
察するに、皆はギリギリで体力を保っている状況。
無惨を日光で焼き殺そうとしている今、夜明けまで彼らを倒れさせてはならない。そんな使命感がAの中で沸き起こる。
蓮「A、来たか!よし…連携いくぞ!!」
海「応!!」
「委細承知!!」
元帥が体勢を整えた。
炎の呼吸…
霞の呼吸…
氷の呼吸…
風の呼吸…
水の呼吸…
刹那な静寂の後、元帥が一斉に無惨に斬りかかった。触手や腕、脚をいとも簡単に吹き飛ばす。
無(何だ此奴らは。私が攻撃を防ぐ隙も微塵に無かった。精度が高く速い連携。この焦燥…"あの男"を連想させる。)
ーガキィン!
刀と触手が激しくぶつかる音が響く。
元帥の猛攻は続き、無惨と互角の戦いを繰り広げる。
そこに一切の隙も暇も無く、無闇に助太刀すれば逆に足手まといになるだろう。
天(これが元帥…俺達の連携とは別次元。人間としての格に瞭然たる差があるぜ…)
柱ですら、息を呑んだ。
ここまでは順調に奴を追い詰めている。
だが。
凛「う…ゴフッ!」
凛ノ介が吐血した。彼の他にも、A以外の面々は苦しそうにしている。どうやら、無惨の攻撃を受けた時に毒を入れられたようだ。
それでも、彼らは死に物狂いで刀を握る。
来たる夜明けを信じて。
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最近遅くて本当にごめんなさい…
これからも遅いですがご了承ください…
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韓国海苔ごはん(プロフ) - さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き)さん» ありがとうございます!それとご指摘ありがとうございます。ほんっと困るくらい見落としが多いのでとても助かります…しかも槇寿郎さんが好きとはなんと渋い!! (2021年4月5日 10時) (レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 完結おめでとうございます!とても良いお話だったと思います(*^_^*)・・・それと すいません、あとがきの所の槇寿郎さんの名前の(槇)の字が(槙)になってます・・・ (2021年4月4日 15時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
韓国海苔ごはん(プロフ) - 浅葱さん» ありがとうございます! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月5日 21時) (レス) id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:韓国海苔ごはん | 作成日時:2021年2月5日 21時