ひゃくきゅうじゅうさん ページ48
side：夢主
＊＊＊
着替えて共有スペースに行くと、勝己くんと轟くんが言い合いをしていた。なんで！？
｢ちょ、ちょっと勝己くん！何してるの！？｣
｢るっせえ！｣
ガルルル、と威嚇するように轟くんを睨む勝己くん。その背に隠されるように立たされて、轟くんが見えなくなった。
ええー………。本当になんで……。
誰かに状況を説明してもらおうと、周りを見る。すると、隅の方で三奈ちゃんたちがニヤニヤしながら、わたしを見ていた。
三奈ちゃんたちが何かしたんだ…。もう〜……。
｢勝己くん、本当にどうしたの？｣
｢クソ舐めプと遊びに行くんか｣
｢え、うん。ダメなの？｣
唸るような声でそう聞いた勝己くんに頷く。乱雑に頭を掻いた勝己くんはため息を吐いた。
勝己くんを見上げると、眉を顰めたまま微動だにしない。仕方なく轟くんを見ると、轟くんはケロッとした表情を浮かべて首を傾げていた。
轟くんもなんで勝己くんが渋っているか分かってないんだ。分かってそうなの、三奈ちゃんたちだけかな。
漸く動き出した勝己くんは轟くんを睨むと、絞り出すような声でこう言った。
｢Aは駅前のカフェの方が好きだ｣
｢そうなのか｣
｢うん。あそこのプリン、美味しいんだよ｣
一層険しくなる勝己くんの表情。何が気に入らないんだろ？
｢いいか！？Aに変なことすんじゃねえぞ！｣
｢しねえ｣
｢勝己くんは過保護だね｣
轟くんがそんなことするわけないのに。
呆れたように笑えば、勝己くんに頬を引っ張られる。
｢いいか、A。てめェも、遅くなんじゃねえぞ｣
｢わ、
｢なら、いい｣
パッと手を離してわたしを撫でる。
最後に轟くんをひと睨みすると、勝己くんは部屋に戻っていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 562人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜(プロフ) - monsterさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です！！これからも頑張りますので、応援お願いします！！！！夜分遅くに失礼しました。 (2018年11月4日 23時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
monster - 深夜に、失礼します。今日、一気読みしました！それほどおもしろい作品です！これからも、更新、頑張ってください！応援してます！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 5382ffa71d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2018年10月16日 14時
