ひゃくはちじゅうきゅう ページ44
寮に戻ると勝己くんが出迎えてくれる。明日やっと謹慎が解けるからって少し嬉しそうだ。
わたしの腕を引っ張ってソファーに座らせると、スケジュール帳を開くよう促す。
｢なんで？｣
｢いいからはよ開けや｣
仕方なく勝己くんにも見えるようにスケジュール帳を開いた。びっちりと書かれている予定はほとんどトレーニングとかで埋まっている。
それを確認すると勝己くんはある日を指さした。
｢ここ、空けとけ｣
｢もしかして…！｣
｢体動かしてえから付き合えよ｣
ニヤリと笑う勝己くんに大きく頷く。急いでペンを出して書き込んだ。勝己くん、と書いて大きく丸をする。
結局、物間くんも心操くんとも手合わせできてないし。相澤先生と通形先輩にしか相手してもらってない。
まあ、インターンさせてもらってるし、文句を言う気は無いんだけど。
｢あら、Aちゃん。随分とトレーニングばかりなのね｣
｢梅雨ちゃん！｣
｢たまには息抜きも必要だと思うわ｣
ソファーの後ろから顔を出す梅雨ちゃん。
息抜き……。確かに……。
自分のスケジュール帳を見直してみるとほとんど休みはなくて。やっぱり、休むことも必要かな？
ため息をついた勝己くんが頭を搔く。首を傾げて勝己くんを見ると、仕方ないとでも言いたげに笑っていた。
｢遊ぶか｣
｢勝己くん…？｣
｢その日、やらずに遊びに行くぞ｣
目を瞬かせて勝己くんが言っていることを噛み砕く。
手合わせしないの？珍しい、というか…なんというか……。え、本当に遊びに行くの？
スケジュール帳を取られて、丸をつけたその少し上に遊び、と書き込まれた。
｢忘れんなよ｣
｢え、ああ、うん｣
そう言って去っていく勝己くん。それを見送って梅雨ちゃんと顔を見合わせた。
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怜(プロフ) - monsterさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です！！これからも頑張りますので、応援お願いします！！！！夜分遅くに失礼しました。 (2018年11月4日 23時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
monster - 深夜に、失礼します。今日、一気読みしました！それほどおもしろい作品です！これからも、更新、頑張ってください！応援してます！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 5382ffa71d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2018年10月16日 14時
