ひゃくはちじゅうよん ページ39
息を呑む。
だって、呼吸すらできないのにあの動きをしてたってことでしょ？それから光も音も全部透過している、と続けた先輩。
何もわからないのに、どうやって動いてるんだろう。
｢分かるかな？そんな感じだから、壁一つ抜けるにしても片足以外発動、もう片方の足を解除して設置、そして残った足を発動させすり抜け。簡単な動きにもいくつか工程がいるんだよね｣
それを自然にやれるまでどれくらい時間がかかるのかな。きっとたくさん特訓したよね。
まず、“個性”を発動させたまま動くことから始まるんだろうし。
｢予測！周囲よりも速く！時に欺く！何より予測が必要だった！そして、その予測を可能にくするのは経験！経験則から予測を立てる｣
一呼吸をおいて、先輩はまた話し始めた。
｢長くなったけど、これが手合わせの理由。言葉よりも経験で伝えたかった！｣
そこまで考えて手合わせを……。
それから、インターンについて先輩なりの言葉で説明してくれる。
一線級の経験、だって。わたしはそれを体験させてもらってるんだよね。恵まれてるなあ…。
｢俺はインターンで得た経験を力に変えて、トップを掴んだ！ので！怖くてもやるべきだと思うよ、1年生！｣
大きく頷いて拍手をした。わたしも、やるべきだと思うよ。
｢そろそろ戻るぞ、挨拶｣
｢｢ありがとうございました！｣｣
先輩たちが出ていくのを見送る。なんか、みんなの手合わせ見てたから、ちょっとやりたくなってきたな。
うずうずしながら戻ろうとすると、先生に止められた。
｢“個性”使いやがって｣
｢うむっ！？｣
両頬を片手で潰されて、変な声が出る。容赦なく潰された頬が痛みを訴えた。
｢
｢腕の感覚が急になくなるから、びっくりしただろうが｣
｢
両手をばたつかせるとようやく離してもらえる。頬を摩りながら先生を見上げると、ちょっとだけ得意げに笑っていた。
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怜(プロフ) - monsterさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です！！これからも頑張りますので、応援お願いします！！！！夜分遅くに失礼しました。 (2018年11月4日 23時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
monster - 深夜に、失礼します。今日、一気読みしました！それほどおもしろい作品です！これからも、更新、頑張ってください！応援してます！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 5382ffa71d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2018年10月16日 14時
