ひゃくはちじゅうに ページ37
その時見えたものは衝撃的だった。
決して弱いわけじゃないみんなが次々とお腹にパンチを食らい、倒れていく。先輩が一瞬消えたかと思うと次の瞬間には肉薄していて。百ちゃんが咄嗟に作ったであろう盾もすり抜けていた。
｢POWERRR！！｣
緑谷くんたちに戦慄が走る。隣で先生が呟いた。
｢通形ミリオ。あの男は俺の知る限り、最もNO.1に近い男だ。プロも含めてな｣
先生がこうも褒めるなんて……。それだけあの人は強いんだ。もっと楽しみになってきた！
轟くんが冷や汗を垂らしながら、話す。それを珍しそうに先生が見た。
｢お前、行かないのか。NO.1に興味が無いわけじゃないだろ｣
｢俺は仮免取ってないんで｣
｢轟くん、柔らかくなったよね｣
先生の影から顔を出すと、首を傾げる轟くん。つられて首を傾げて、見つめ合った。
自覚なしなのかな？
とりあえず、先輩の方へ目を移す。
遠距離はもういないから、あとは近接主体だけ。あの先輩の“個性”はまだ分からないけど、すり抜けるんだったらカウンターを狙うしかない。でも、それくらいちゃんと対策はしてるだろうし…。
あと、ワープっぽいこともできるみたいだし。というか、ワープなのかな？地面に落ちてるように見えたんだけど……。
尾白くんが無敵じゃないか、と先輩に言う。笑って流した先輩はまた構えを取った。
……無敵、なのかな。仮に先輩がワープできたとして、ワープできる距離も使用できる回数も全部、努力して得たものなんじゃないのかな。
ぼんやりと眺めながら、そう考える。わたしだって最初からできたわけじゃない。確かに最初からできる人もいるけど、先輩はそうじゃない気がするんだよね。
｢何か、からくりがあると思うよ｣
緑谷くんの声に思考の海から引き戻されて、ぼやけていた視界がクリアになる。
こういう時の緑谷くんの分析はやっぱり心強いよね。
再び走り出す先輩。そして、やっぱり落ちた。
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怜(プロフ) - monsterさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です！！これからも頑張りますので、応援お願いします！！！！夜分遅くに失礼しました。 (2018年11月4日 23時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
monster - 深夜に、失礼します。今日、一気読みしました！それほどおもしろい作品です！これからも、更新、頑張ってください！応援してます！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 5382ffa71d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2018年10月16日 14時
