ひゃくよんじゅういち ページ44
2人で保健室までの道のりをゆっくり歩く。轟くんにメールの返信したし、治癒が終わったら行かないとね。
至る所が傷だらけだから、怒られちゃうかもなあ。
少し前を歩いている爆豪くんが急に振り返る。首を傾げると、頭に手を置かれた。それからゆっくり撫でられる。
｢あんがとよ……A｣
｢…こちらこそありがとね、勝己くん｣
憑き物が落ちたわけじゃないけど、全部解決したわけじゃないけど。
それでも、気持ちが軽くなったのは事実だ。
｢早く治して轟くんのとこ行かないと！｣
｢ああ？行かんくていいだろが｣
｢いやいや、約束したし。メールもきたもん｣
ポンポンと交わされる会話に頬が緩む。うん、やっぱり勝己くんの隣は落ち着くな。
ふと目尻を拭われた。その指には乾いた血がついている。
｢ああ、そういえば｣
｢気づくの遅すぎんだろ｣
鱗も出てんぞ、と首を指さされる。
ありゃ、キャパオーバー寸前までいってたなんて。まあ、仕方ないか。勝己くん相手に出し惜しみしてたら負けちゃうもんね。
それから漸く辿り着いた保健室。溜息をつきながら、リカバリーガールが迎えてくれた。
｢全く、あんたらはどうしてそう怪我ばっかりするかね｣
｢勝己くんが強いから｣
｢Aが弱くねェから｣
互いに指さしてハモる。
呆れたように笑うリカバリーガールに治癒を施された。途端疲労感に襲われる。勝己くんは眠たそうに目を擦っていた。
お礼を言って保健室を出る。
欠伸をいっぱい零しながら寮付近まで戻ると、轟くんがいた。
｢遅くなってごめんね！｣
｢いや、大丈夫だ。………やけに疲れてんな｣
｢ちょっとバトってきた！｣
隣で眠そうにしている勝己くんを見上げる。
轟くんはなるほどな、と声を漏らした。察してくれたみたい……。
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みか(プロフ) - 相澤センセになにを言われたのか気になるわワワワワー (2021年8月21日 14時) (
レス) id: f6b4c1a931 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 甘味さん» ありがとうございます！オチはまだ決めてないですけど、緑谷と絡み増やしてみたいと思います！ (2018年10月5日 11時) (レス) id: 768ee3909e (このIDを非表示/違反報告)
甘味 - 凄く面白かったです！落ちは、緑谷君がいいと思います！更新頑張ってください！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: 02d52b4d87 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 夢ウサギさん» ひえ、そこまで褒めてもらえるなんて……嬉しいです！ありがとうございます！オチは未定ですけど、轟と絡み増やしてみますね！ (2018年9月23日 17時) (レス) id: 768ee3909e (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - とっても面白かったです！ ストーリーや設定もよく考えてあって、凄いです！ 続きが楽しみです！！ 個人的に轟くん落ちにして欲しいと思ってしまった… (2018年9月23日 13時) (レス) id: b114151de4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2018年9月7日 13時
