ひゃくさんじゅうに ページ35
敵が大きい一発を放ったあと、砂塵でオールマイトの姿が隠れる。そして、それが晴れると…。
｢おーる、まいと？｣
『えっと…何が、え…？皆さん、見えますでしょうか？オールマイトが…しぼんでしまってます…』
あんな姿になってもNO.1を貫いていたの？ずっと、ずっと…。平和の象徴で居続けていたの？
どくりどくり、鼓動がうるさく鳴り響く。こんなこと、この状況には見合わない。
知りたい、なんて。おかしいよ。でも、だって。
｢────…て｣
ふと隣から小さな呟きが聞こえた。周りからもオールマイトの勝利を願う声が聞こえる。
勝ってもらわなきゃ困るんだ、オールマイト。いっぱい、聞きたいことがある。
｢勝てや！！オールマイトォ！！｣
そんな時、ほかのヒーローも到着する。取り残された人々もどんどんと救助されていった。
あとはあの敵を倒すだけなんだ。
祈るように両手を組んで、モニターを見上げた。拳が搗ち合って衝撃を生む。
それからは煙とかで見えなかったけど、晴れた頃に左手を挙げて立っているオールマイトが見えた。
｢勝った……｣
『敵は──…動かず！！勝利！！オールマイト！！勝利の！！スタンディングです！！！』
歓声が上がる。
嬉しい反面、何かがのしかかった。今は見ないふりをして、動き始めたみんなを追いかける。
｢身動きがとれんな…轟くん八百万くんらと合流したいが…｣
｢とりあえず、動こうぜ。爆豪と降魔のこと、ヒーローたちに報告しなきゃいけねーだろ｣
百ちゃんも来てたの？珍しい、というかなんというか。
『次は』
モニターからオールマイトの声が聞こえる。振り返るとモニター越しにこちらを指さしていた。
『君だ』
そんな短いメッセージ。力強いそのメッセージは敵にとって脅威に聞こえただろう。
そして、それを聞いた緑谷くんは泣いていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みか(プロフ) - 相澤センセになにを言われたのか気になるわワワワワー (2021年8月21日 14時) (
レス) id: f6b4c1a931 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 甘味さん» ありがとうございます！オチはまだ決めてないですけど、緑谷と絡み増やしてみたいと思います！ (2018年10月5日 11時) (レス) id: 768ee3909e (このIDを非表示/違反報告)
甘味 - 凄く面白かったです！落ちは、緑谷君がいいと思います！更新頑張ってください！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: 02d52b4d87 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 夢ウサギさん» ひえ、そこまで褒めてもらえるなんて……嬉しいです！ありがとうございます！オチは未定ですけど、轟と絡み増やしてみますね！ (2018年9月23日 17時) (レス) id: 768ee3909e (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - とっても面白かったです！ ストーリーや設定もよく考えてあって、凄いです！ 続きが楽しみです！！ 個人的に轟くん落ちにして欲しいと思ってしまった… (2018年9月23日 13時) (レス) id: b114151de4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2018年9月7日 13時
