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古里炎真だって頭がないわけじゃない。その情報をすぐに鵜呑みにするとは考えづらいよ。つまりね、彼らが信頼している誰かがいるはずなんだ。そして、その誰かがその情報を与えた。
真偽は知らないし、判断できないけどね。でも、彼らはその誰かを信頼しているから、鵜呑みにした。何も考えず、愚直に信じたってところかな。
沢田綱吉の炎が消える。それもそうか。友人の家族を殺したのが父親だったって暴露されれば、思考は止まる。
真偽は分からないけど、友人は涙ながらに訴えている。彼は心を折られた。
「僕は君を絶対に許さない！！君を殺すまで！！」
肉薄した古里炎真が沢田綱吉の首を持ち上げる。抵抗もしない沢田綱吉に炎を集めた腕を振るう古里炎真。その動きは突如として止まった。痛みの声を上げて、古里炎真は苦しみ始める。
「何だ！！」
「エンマの体に何が起きてんだ？」
「シモンリングによる覚醒だ！！」
武器のようなものが溢れていく。それが沢田綱吉に当たっていた。あれくらいも躱せないくらい弱ってるんだね。
鈴木アーデルハイトが古里炎真を回収する。
「次に会う時は私が相手だ！！その時は復讐者の掟に従い、誇りを懸けて勝負する」
「いきなり仕掛けといて勝手なことを！！」
「バカ言ってら。わっかんねーのか？お前ら、命拾いしたんだっての」
加藤ジュリーが笑っている。やっぱりおかしいんだよねぇ。いくら古里炎真が強かろうと、それがそのまま彼の余裕に直結するとは考えづらい。
去っていく3人を見届けて、沢田綱吉に目を落とす。リボーンが蹴っても無反応だ。だいぶやられてるね。
これじゃあ、鈴木アーデルハイトとの戦いはできない。ランボを戦わせるわけにはいかないだろうし。獄寺隼人が戦いまでに回復してくれればって感じかな。
僕が出てもいいんだったらそうするけどね。釘刺されてるし。今回ばかりはどうしようもないかな。
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作者名：怜
| 作成日時：2023年2月20日 23時
