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*** ページ17

「僕は前任なんて知らないよ。だけどね、ある程度の推測はあるんだ」

「聞かせてくれ」

「前にリボーンにお願いをしたよね。偽者の過去を調べてほしいって」


薄く笑みを浮かべる。

僕は六道骸からあの村の風習について聞いていてね。その内容は、昔、1人の青年が連れ去られて、その瞬間を目撃した人が霧や触手を見たことから、その青年は神に連れ去られたのだと、神の使いだったのだろうと触れ回った人がいたんだって。
そこから何百年と神の使いを選び続けた、愚かな村だ。もしその青年がエンティティさまの信者だったのなら、タルボさんの話と一致する。


「前任の行方なんて知らない。化け物に堕ちたか、もしくは死んでしまったか。だけどね、分かることが一つだけあるんだ。彼は背信者だよ」


ごくりと喉が鳴る音がした。きっと沢田綱吉だろう。前に背信者の末路は話しているから、恐怖したのかもしれない。


「そもそもね、僕のような信者はエンティティさまにとって負担になるんだ。エンティティさまの箱庭の外で活動しているからね。諸々面倒なんだよ。人間として活動させるには不完全にできているのもそのせいだね」


「面倒で負荷がかかる荷物は積極的に増やそうとしないでしょ?彼が連れ去られたあと、そのままエンティティさまに仕えているのなら、僕はいらないんだ」


「だけど、エンティティさまはそうしなかった。理由はもう分かるよね。彼が反逆者だから。役に立たないから。だから、代わりに僕がいる」


僕にとっては幸運だったけどね、と付け足して口を閉ざす。話しているうちに日は落ちかけていた。もうすぐ夜になる。ここで野宿になるのかなぁと空を見上げれば、リボーンは小さく息を吸った。


「おまえはエンティティに殺されて幸せになれんのか?」

「これ以上ないくらい幸せだよ」


理解されないんだろうと知っている。だけど、これだけは否定させない。僕の生き方を誰かに否定させることはしない。エンティティさまに救われた僕が、エンティティさまのために生きるのは必然だ。


そうか、とリボーンが呟いた。暗い雰囲気を取り払うように沢田綱吉を蹴っ飛ばして、野宿の準備を始めさせている。少し周りを見てくると言って、僕はその場を離れた。

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作者名: | 作成日時:2023年2月20日 23時

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