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衝撃が走る。そんなはずはないと声を荒げても、入江は冷静に話した。装置の効果で10年後の人をとどまらせていること、過去に戻って余計なことをされたくないこと。
その話を聞いて合点がいったのか、リボーンは呟く。
「10年バズーカの弾を当てて、オレ達をこの時代に送り込んだのは……お前か」
「その通りだ。10年前の僕がこの時代の匣兵器と科学技術を駆使してお前達に10年バズーカを当てたんだ。たとえば、アルコバレーノであるなら、非7^3線を照射し、身動きをとれなくしてだ。彼、Aに至っては容易かった。炎を照射すれば身動きが取れなくなる」
入江の嘲るような言葉に、ヒバリは眉を顰める。自分の隣で眠っている彼を侮辱されるのは我慢ならなかった。ましてや自分より強い彼が容易いと称されるのは屈辱的だった。
「なんでそんなことしてまでオレ達をこの時代につれてきたんだ！！」
「入江様、これ以上は……」
「いや……答えよう。簡単な話だ……白蘭サンがこの世界を手中におさめ、もう一つの世界を創るためにボンゴレリングが必要だからだ」
『マーレリング』『ボンゴレリング』『アルコバレーノのおしゃぶり』の計21個のリングを
「Aは白蘭サンが欲しがったんだ。この時代のAは手に入れることは叶わなかったから、10年前なら可能だろうと計画に組み込まれた」
「Aに何をするつもり」
「何も。彼は自ら強者につく。そばに置く人間は強い者しか認めない。君は誰よりもそれを理解しているはずだ」
即座にヒバリが噛み付くも、入江は冷静に跳ね除ける。その言葉にヒバリは何も言えなかった。その身を持って知っているのだ、ヒバリは。
彼が弱者を認めないことを。強者であればあるほど、望まれることを。そんな彼の隣に立つには相応の覚悟が必要だった。
「話は以上だ。あとはまかせた」
「ハッ。沢田綱吉、大空のボンゴレリングを渡しなさい。さもなくば守護者を毒殺します」
「話はまだだ、入江。お前の話には納得できねえ部分があるぞ」
「これは交渉ではない。命令だ」
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作者名：怜
| 作成日時：2022年10月24日 23時
