特訓来る！ ページ1
翌日から始まった特訓は、文字通り苛烈を極めた。
まずは炎に体を慣らさないと10年後の世界では死ぬだけだと言われ、炎を放射するレーザーを浴びまくった。最初は3時間ほど気絶していたけど、10分ほどに縮まった。
まあ、それでも戦いの場においては死を意味するから、まだまだだね。でも、この特訓で1つ収穫があった。
それは殺人鬼のパーク『光より出でし者』をつければ、不可視の死ぬ気の炎が見えるというものだ。DBDでの『光より出でし者』は懐中電灯や爆竹などによる目眩しの効果を受けない。さらに目眩しを試みるサバイバーのオーラが見えるというものだったけど。こっちの世界ではどうやら見えない炎が視えるようになり、さらにその元凶の匣兵器、または人物のオーラが視えるらしい。
便利だなぁと思ったところで、その日の特訓は終了した。
2日目も引き続き死ぬ気の炎に体を慣らすことを行った。この日でようやく倒れることはなくなって、草壁さんは想定より速いスピードだと言っていたけど、これで10年後の戦いにおいてスタートラインに立てたくらいだ。僕としてはまだまだとしか言いようがない。
それから種類ごとの炎を浴びるようになって、今まで影響が少ない雲の炎で練習していたのが、嵐や雨、晴、霧、雷、大空の全てを浴びた。苦手だなって思ったのは雨。
鎮静という効果を持つ炎は体を動かせなくなっていく。それは誰しも同じだけど、どうせならそんな効果効かないようになりたい。
そう思って僕がつけたパークは『不屈』。これは怯み時間を減少させる効果を持つパークだけど、良いように作用してくれたみたいで、炎の効果を減少させてくれた。
どこかDBDのパーク構成を練っているあの時間に似ていて、特訓が終わったあとも顔をキラキラさせる僕を、草壁さんは苦笑して見ていたっけ。
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作者名：怜
| 作成日時：2022年10月24日 23時
