【REBORN!】エンティティさまが僕を消すまで -4-【DBD】 (ページ20)

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『そのキズ……お前が前にも全身に零地点突破を受けた証拠』

静かに言うツナに、ザンザスは一瞬驚きを見せた。

『もう、おまえの拳に炎が灯されることはない……お前の負けだ、XANXUS』

『何を言い出すかと思えば！ふざけやがって！！』

ザンザスは振りかぶった手を膝に叩きつける。氷が膝を抉り、血が溢れた。無駄だと、これ以上は9台目につけられた傷ではすまないとツナが言ったことにより、観覧席がどよめく。

『だまれ！！オレは名にⅩ(10)の称号を二つ持つ男、XANXUS！！！てめーごときに屈すると思うか！！勝つのはオレだ！！』

異常とも言える執着を携え、ザンザスはツナに向かって駆け出した。それでも炎を使えないザンザスは容易く蹴りを受けてしまい、地面に膝をつく。その前にツナが立ち、冷気が漂う手をザンザスに向けた。

『零地点突破、初代(ファースト)エディション』

『ぐおぉ！！』

腕から全身に氷が這い進む。なぜだと言いながら、眉間に皺を寄せながら、それでもツナはやめない。完全に凍りついたザンザスを前に、もう溶けることはないとツナは目を伏せた。

冷凍仮死状態となったザンザスをモニター越しに見て、リボーンは“揺りかご”で何があったのか察する。9代目に凍らされたというツナの発言でヒントを得たのだろう。
ディーノに促されて、スクアーロも想像通りだと顔を俯けた。9代目に凍らされたというのは真実だった。ただそれ以上スクアーロは何も言わず、歯を食いしばり、救えなかったと心中で零す。

「うﾞおﾞぉい！！オレをここから出せぇ！！」

「それはなりません。規定の勝敗条件を満たしておりませんので……」

「うるせぇ！！出せぇ！」

モニターの向こうではちょうどツナが膝をついたところだった。額に宿る炎も消えかけで、気力の限界を迎えている。

『今がチャンスね！！』

そこに現れたのはレヴィとルッスーリアだった。ツナに攻撃を仕掛けようとするも、ツナが幻覚だと呟き、2人はフッと消える。