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はあとため息をついて、2人を見送る。どうするかなぁ。世話をしている手前、ここで放っておくわけにもいかないし。だからといって、これからこの子を担いで黒曜まで行くのは面倒だ。
困ったと眉を下げながらクロームを見下ろすと、チェルベッロが明日は雲の守護者だと言う。ようやくヒバリさんか。心底同情するよ。あんな機械が相手じゃ何の面白みもないからね。
「おい、XANXUS。どーするんだ?次にヒバリが勝てばリングの数の上では4対3となり、すでにお前が大空のリングを手にいれているとはいえ、ツナ達の勝利は決定する」
「え……?」
「そーいやぁ」
「そんときは約束通り負けを認め、後継者としての全ての権利を放棄するんだろーな」
「あたりめーだ。ボンゴレの精神を尊重し、決闘の約束は守る。雲の対決でモスカが負けるようなことがあれば、全てをてめーらにくれてやる」
……?あの機械相手にヒバリさんが負けるなんてありえない。だとしたら、なんであんなに自信があるの?別のところに企みがある?
なんだろう、この嫌な予感。拭い去れない奇妙な胸騒ぎ。
ヴァリアーが去っていくのを見届けて、ため息をついた。
それで、当初の問題に戻るわけだけど……。
「リボーン、ディーノさんかその部下呼んでくれない?」
「なんでだ?」
「この子、預けたくて」
そう、クロームだ。なにせこのまま放っておくのも、これから黒曜に行くのも嫌だ。それだったら別の人の手を借りればいい。
「送ってかないのか?」
「これから?嫌だよ、面倒くさい」
「……ちょっと待ってろ」
電話をかけ始めるリボーンにありがとうと言って、クロームをそっと抱き上げた。三叉の槍も持ち直したところで、リボーンが5分後に迎えがくると言う。
「そうやってると王子様みてーだな」
「柄じゃないからやめてくれる?」
「似合ってるぞ」
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怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!!面白いと言っていただけるとやる気が出ます!まだストックは尽きていないので、今後も早めに更新できると思います。お楽しみに〜! (2022年10月7日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - あ"ぁ"っ…!楽しみすぎてつらい…!!なんでこんな面白い話を作れるのか疑問です…更新頑張ってください!! (2022年10月5日 13時) (レス) @page32 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年10月1日 3時