魔力よりタバコをくれ十六本目【ツイステ】 (ページ12)

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むすくれた俺に軽くキスをすると、アズールはエース・トラッポラに向き直る。目を逸らしていたエース・トラッポラは気を取り直してインタビューに移った。

「『ナイトレイブンカレッジの生徒の中で、兄弟にするなら誰がいいですか？』ただし、同じ寮の生徒は除く……だそーです！」

「ふむ、そうですね。僕にはきょうだいがいないので、なかなかイメージしにくいのですが……」

「言われてみれば、アズール先輩って一人っ子っぽい！でも面倒見良さそうだし、いいお兄ちゃんになるかも。どうっすか、オレを弟にするとか？」

「あなたの要領の良いところは悪くないんですが……どうも軽率なところがありますからね」

確かに。イソギンチャクの時とか、デメリット考えず契約したもんな。あそこで契約してなかったら、アズールも頷いたかもしれないけど……。でも、それだけじゃまだ足りないと思うんだよな。アズールが兄弟に求める条件って結構厳しそうだし。

「それに今、弟にしたい方を1人思いついたので」

「えー、オレじゃないの！？誰すか、その弟にしたいやつって」

「イグニハイド寮のオルトさんです。彼は明るく素直で、なにより兄想いだ」

アズールはにこやかな笑みを浮かべてイデアさんが羨ましいと言う。オルト・シュラウドか。うん、確かに兄想いでいいやつだと思うけど。むしろ有能だからかと思うんだよな。
兄想いなだけでいいなら、他にもいるだろ。

案の定疑うエース・トラッポラにもちろんだと言ったアズールは、結局は能力の高さが良いと言い始める。

「オルトさんが僕の弟になってくれたら、毎月の予算編成や売上の集計がスムーズになるでしょう」

結局はそこなんだよな。やっぱり弟にするなら、そういうところも大切だ。とはいえ、兄弟か。誰にするのが良いんだろう？俺、一人っ子だし。あんまりそういうの想像できないな。もし、兄弟がいたら、ねえ……。

考え込んでいると、次の質問に移ったらしく、転寮することになったら、という質問にアズールは悩ましそうにしていた。