魔力よりタバコをくれ十六本目【ツイステ】 (ページ11)

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番外編【誕生日の特別ｰAｰ】ページ11

アズールユニオンバースデーのネタバレあります。ご注意くださいませ。

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インタビュー開始時刻ギリギリに現れたエース・トラッポラがアズールに祝いの言葉をかけている傍ら、というか、アズールに腰を抱かれているから、すぐそばなんだけど、そんな俺を気にすることなくエース・トラッポラはプレゼントに悩んだと肩を下げていた。
まあ、アズールだもんな。質を知っているから、緊張するのも無理はない。

「そんなに悩む必要はありませんよ。僕はお気持ちだけでも十分嬉しいです」

「ははは……。その笑顔、裏がありそうで怖いんだよなあ〜……」

ねえ、とアズールが俺の頬に触れる。眉を下げてインタビューに集中するように言えば、アズールは少し頬を膨らませた。

それからエース・トラッポラからプレゼントを受け取ったアズールは中身を見てから、感想を述べる。淡々と枕の品質を話すアズールに恐怖を感じたのか、エース・トラッポラは冷や汗を流していた。

「詳しいっすね、アズール先輩。しかも触っただけでそこまでわかるとは、さすがというかなんというか」

「以前、椅子用のクッションを見繕った際に少々調べたことがありまして。この素材は身体へのフィット感の高さが特徴だったはず。首や肩の負担軽減になりそうですね」

「まさにそんな謳い文句でしたけど……もしかして、すでにこだわりの枕を愛用してたりします？」

「いえ。枕は特にこだわりがあるわけではないので、専門店の方に勧められたものを使っています」

でも、アズールが使ってる枕って結構いいやつだった気がするんだけど。まあ、専門店のものだったら大体良いのが揃ってるか。

しばらく談笑が続いていると、暇になってきて、アズールの手を叩く。俺、インタビューの間はあっちの方にいても良くない？そう言えば、アズールは首を振った。

「誕生日は常に一緒にいてくれる約束でしょう」

「そうだけど……去年は違ったじゃん」

「それはインタビュアーがあの人間だったからです。他の人なら気を使う必要もありません」

見せつけるまで、と言わんばかりに腰を抱く腕に力を込められる。まあ、エース・トラッポラなら空気は読めるだろうし、俺のこと気にしないと思うけど。俺が退屈するんだよな。