もしもの未来は ページ25
相澤オチifルートです。
＊＊＊
2人はとても分かりやすかった。付き合う前からくっつくのは当たり前。すりすりと相澤に擦りつくAと、Aに甘えられて嬉しそうな相澤。そういう関係になるのに時間はかからなかった。
いや、少なくともAにそういうつもりはなかった。ただ無条件に庇護下に置かれてそれが当たり前だと刷り込まれて、それを甘受し続けるために恋人になっただけのはずだった。
低い声で名前を呼ばれ、頬を撫でられ、甘かやされるうちに、それだけではなくなった。恋心が芽生えてしまったのはAにとって計算外で、素直に甘えられなくなってしまうほど、Aに影響を与えた。
「A？どうした？」
「なんでもない」
「そうか？」
怪しげにAを見る相澤は隣に来るように促す。以前であれば素早く隣に座り、撫でろと言わんばかりに頭を擦り付けていたAは、今では小さく縮こまって隣に座るばかりだ。
おかしくないと言えば、当然嘘になる。しかし、相澤は何もできなかった。なぜなら、何も知らないAに対してなし崩し的に恋人関係に持ち込んだのは相澤だったからだ。故に踏み込めない部分も多々ある。
縮こまるAに手を伸ばして片手で収まる小さな頭を撫でれば、肩を振るわせる。拒否をされることはないものの、その反応が相澤にショックを与えた。
「……悪い」
「ち、違う、んじゃけど……」
「どうした？」
優しい声色で問われると、Aは言葉に詰まり俯く。横目で相澤を窺うと、Aは膝に顔を埋めてポソポソと話し始めた。
「なんか、恥ずかしいけん……」
「恥ずかしい」
「……うん」
オウム返しをした相澤に頷き、Aはそれっきり黙り込んでしまう。相澤の脳内では恥ずかしいという言葉が回りに回り、処理に困っていた。
今までAから恥ずかしいという言葉は出てこなかった。それが今になって出てきたのだ。相澤の脳内回路はショート寸前になるというもの。
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怜(プロフ) - そこら辺の石さん» ありがとうございます！そう言っていただけると京極ちゃんも喜ぶと思います。またどこかの作品でお会いしましょう！ (2022年12月17日 0時) (
レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の石 - あの、好きです。泣きましたいや、ちょ、本当好きです。喉を圧縮されたような悲しみです。おま、主人公お前、まだまだやり残したことあるだろうわ、すみません泣きましたありがとうございました完結おめでとうございます…！ (2022年12月15日 16時) (レス) @page39 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - レン。さん» ありがとうございます！ワンピースは書きたいんですが、ひとまず他の長編が落ち着いたらかな〜と思っています。気長にお待ちいただけるとお待ちいただけるとありがたいです！ (2022年9月1日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
レン。(プロフ) - ワンピース、、、ぜひ見たいです。凄く読みたいです…!!完結おめでとうございます！！ (2022年8月29日 1時) (レス) @page39 id: 009cff3277 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2021年9月26日 5時
