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翌日。プレゼントマイクに抱えられたAはひどくぶすくれた表情だった。あまりない休日に叩き起こされ、それが仮免補講に連れていかれると知った途端、彼女の機嫌は不調の一途を辿っている。
自分には関係ないのに、と恨みがましい目をマイクに向けて、抱えられるがままバスに乗り込んだ。これならば、相澤についていき壊理の個性のために力を貸した方が幾分かマシだったな、と思いつつも抵抗はしなかった。
＊＊＊
会場につき爆豪たちと別れたあと、燃える気配を察したAはさらに顔を歪める。
「おや、元No.1ヒーローじゃないか。焦凍の引率、ご苦労」
「エンデヴァー！」
「ちょうどいい……貴様とは……腰を据えて話したいと思っていた」
ピリついた雰囲気から色々と察したマイクはAを再び抱え上げて、逃げるようにこう言った。
「コーヒー買ってくるぜィエ！！」
長い足を動かしてさっさと逃げるマイクと抱えられたA。腕の中でぶつくさと文句を言うAを見たマイクはケラケラと笑う。
文句を言いながらも逃げようとしなかったのは彼女だ。しばらく時間が取れずこうして会話をすることもなかったのだから、マイクはAとこうして戯れる時間が幸せだった。
「なァ、A」
「うん？」
「俺らの前から消えないでくれよ」
こちらを見ずに放たれた言葉はどこか寂しそうで、Aは狼狽える。自分の何がマイクにそう言わせたのかと考え、答えには至らなかった。
「ないとは言えんけど、」
「ゥオイ！！」
「聞いて」
茶化すように言葉を挟むマイクを真剣な表情で制す。顔を両手で掴みこちらに向けると、Aは無邪気に笑った。
「手ぇ繋いどってくれたら消えんよ。どっこも行かん」
「……腕なくなったらどうすんだよ」
「もう片方あるじゃん」
拗ねたように反論するマイクに至極当然のように言い返し、ケラケラと笑い声を上げる。コーサンと肩を竦めたマイクは自販機の前に辿り着き、何を飲むのかと愛しい少女に頬擦りをした。
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怜(プロフ) - そこら辺の石さん» ありがとうございます！そう言っていただけると京極ちゃんも喜ぶと思います。またどこかの作品でお会いしましょう！ (2022年12月17日 0時) (
レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の石 - あの、好きです。泣きましたいや、ちょ、本当好きです。喉を圧縮されたような悲しみです。おま、主人公お前、まだまだやり残したことあるだろうわ、すみません泣きましたありがとうございました完結おめでとうございます…！ (2022年12月15日 16時) (レス) @page39 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - レン。さん» ありがとうございます！ワンピースは書きたいんですが、ひとまず他の長編が落ち着いたらかな〜と思っています。気長にお待ちいただけるとお待ちいただけるとありがたいです！ (2022年9月1日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
レン。(プロフ) - ワンピース、、、ぜひ見たいです。凄く読みたいです…!!完結おめでとうございます！！ (2022年8月29日 1時) (レス) @page39 id: 009cff3277 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2021年9月26日 5時
