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盛大に物音を立てながら、アズールに近寄る。マジカルペンを振って着替えさせてくれたアズールにお礼を言って、ジェイドの隣に並んだ。
喧嘩を始めるマジカメモンスターの声を頼りに、ドライアイスを置く。ひんやりとした冷気が流れて、マジカメモンスターはさらに慌て始めた。
「人間だ……人間がいるぞ……」
「この渇き……苦しみ……お前たちにも味わわせてやる!」
「ぎゃ────っ!!」
「ま、マミーだ!本当に出た!!」
ジェイドの隣に並んでいる俺たちを見て、泣き出しそうになるマジカメモンスター。仮装をしているだけでマミーと勘違いするなんて、面白いやつだな。
それから、そいつらはジェイドの顔立ちに気付いたんだろう。確かにそっくりだけど、良く見れば違うのに。全く気付かないらしい。
「ふう……。このたびは僕の封印を解いてくださって誠にありがとうございます」
「さっき水槽の中から消えた人魚と同じ顔!ってことは凶悪な人魚のゴースト!?だ、誰か助けて!なああんたら、俺たちを逃してくれよ!」
「うー……うー……」
「無駄ですよ。彼はもう僕の操り人形。なにもかも、僕の思うがままです。そうですね?」
頭を垂れながら頷いてみせる。それから次々とジェイドから指示が飛ぶ。
腕を組んで、歌って。そこでジェイドはふと思いついたようにこう言った。
「そう言えば、貴方……。憎らしい人間のくせに愛らしい顔立ちをしていますね。ふふ、いいことを思いつきました」
つ、と顎を上げさせられる。なに?こんなの台本になかったよな?色の違う瞳と搗ち合えば、きゅうと目が細まった。
「貴方は僕の番にしてしまいましょう。ふふ、嬉しいでしょう?」
「うー……」
「いいお返事です。では、誓いのキスをしていただけますね?」
ジェイドのやつ……!逆らえないのをいいことに、好き勝手言いやがって!
ここでしなかったら計画が台無しになる。……するしかないのか。
覚悟を決めて唇を合わせれば、ジェイドは歯を剥き出しにして笑った。
「……どうです?申し上げた通りでしょう?」
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怜(プロフ) - もち。さん» 実は仲良しさんなんです。本編には全く出てこない設定でした。3人はやきもち焼いてますが、マクミランくんには言っていないという……。今度書いてみようと思います!続編でもよろしくお願いします! (2021年2月3日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - ツノ太郎とも仲良し!!あの三人がまた嫉妬しちゃう!!でもそんな様子がみたい!!!とはしゃいでしまいました笑マレウスはそんな様子を興味深そうにみてそう…続編も楽しみです。長いの大好物なので寧ろ嬉しいです!気長にお待ちしてます! (2021年2月2日 8時) (レス) id: 8c9f19759d (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - くっは!さん» ありがとうございます!!更新頑張りますね! (2021年1月12日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
くっは!(プロフ) - ぐっ………す"き"た"あ"あ"あ"あ!!!!!続編おめでとうございますっ!!!! (2021年1月8日 22時) (レス) id: 4461b1fc8d (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - にょるさん» かなり長かったと思いますが、お疲れ様です。尊敬だなんて照れますね!ありがとうございます〜!更新頑張りますね! (2021年1月4日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2021年1月2日 2時