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戻って早々、レッスンばっかり。正直飽き飽きしていた。どうして頑張らないといけないんだ。オーディションに受かったせいか。
時間を戻せたら、絶対にオーディションを受けたりしないのに。
「A!さっきからパフォーマンスが疎かになってるわ。アンタ、集中してないでしょう!」
「……そうだけど?」
「っ!アンタねえ……」
ヴィル・シェーンハイトは青筋を浮かべる。デュースたちがいないせいでさらに気が立ってるみたいだ。
鋭く睨まれたって何も思わない。ただ見つめ返すと、ヴィル・シェーンハイトはため息をついた。
「アンタにエペルと同じ手段は使えないし……。本当、やる気さえあれば完璧なのに」
「楽しいことならやる気も出るんだけどな」
「アンタの楽しいことは普通じゃないのよ」
普通に興味はないよ。普通は退屈で詰まらないから。
だからさ、面白いことをしよう。そしたら、もうちょっと頑張ってもいい。嫌いなダンスだって何回でもやり直してやるよ。
口角を上げてそう言えば、深いため息が聞こえる。
「アンタって本当にバカね。いいわ、やりましょう」
「話が分かるやつで助かるよ。で、勝敗の付け方は?」
「一度でも魔法をくらったほうが負け。それでいいわね?」
「異論なし。早くやろう」
タバコに火をつけて吸い込んだ。ヴィル・シェーンハイトは監督生たちに下がるよう言って、マジカルペンを取り出す。
一度でもくらった方が負けって簡単に言うけどさ。どっちも防衛魔法は使えるし、勝敗の付け方としては良くない。それでも、それを掲示したってことは少なくともアイツにもやる気があるってことだ。
ストレス発散ついでなんだろうけど。それでも楽しいなら、そんな事情には目を瞑ってやらないとな。
「Aさん、すごく生き生きとしてる」
「彼はダンスより戦う方が好きだからね。ああ、そんなところも美しい……!」
「これってオレらにも被害来ませんよね?すげー心配なんすけど」
「不安ならボールルームを出たほうがいい」
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怜(プロフ) - もち。さん» 実は仲良しさんなんです。本編には全く出てこない設定でした。3人はやきもち焼いてますが、マクミランくんには言っていないという……。今度書いてみようと思います!続編でもよろしくお願いします! (2021年2月3日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - ツノ太郎とも仲良し!!あの三人がまた嫉妬しちゃう!!でもそんな様子がみたい!!!とはしゃいでしまいました笑マレウスはそんな様子を興味深そうにみてそう…続編も楽しみです。長いの大好物なので寧ろ嬉しいです!気長にお待ちしてます! (2021年2月2日 8時) (レス) id: 8c9f19759d (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - くっは!さん» ありがとうございます!!更新頑張りますね! (2021年1月12日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
くっは!(プロフ) - ぐっ………す"き"た"あ"あ"あ"あ!!!!!続編おめでとうございますっ!!!! (2021年1月8日 22時) (レス) id: 4461b1fc8d (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - にょるさん» かなり長かったと思いますが、お疲れ様です。尊敬だなんて照れますね!ありがとうございます〜!更新頑張りますね! (2021年1月4日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2021年1月2日 2時