ふさわしい化粧と素直 ページ24
ヴィル【スケアリードレス】のパソストネタバレあります。ご注意くださいませ。
＊＊＊
「でぇ、ベタちゃん先輩からメイク教えてもらってきた〜」
「おつかれ。どう？楽しかった？」
「すごかったよ。メイク1つで結構変わんの。Aにも教えてあげるね」
ご機嫌でぽむぽむと椅子を叩く。座れってこと？俺、まだやることあるんだけどな。
まあ、いいか。ご機嫌なうちに教わっておいたほうができの良いメイクになるだろ。
書類を机の上に置いてドレッサーの前に座った。鼻歌を歌いながら、下地やらなんやらを取り出すから、これは長くなるな、と覚悟を決める。
「動かないでね〜」
「はいはい、動かないよ」
前髪が落ちてこないようにピンで留めた。俺にメイクを施しながら、フロイドはヴィル・シェーンハイトに言われたことを反芻する。その中に多少の愚痴も入っていたから、かなり言われたんだろう。
「よりによってオレが来たのかよって文句言われた〜」
「フロイドだからな。仕方ない」
「え〜？Aまでそんなこと言う？慰めてよぉ」
そんな軽口を叩きつつ、手は迷いなく動いている。やっぱりフロイドが行って正解だったな。今は調子が良いみたいだし、メイク講座もできるはずだ。あとで寮生集めないと。
ベースメイク、リップを終わらせると、フロイドはファンデーションをポーチに投げ入れた。割れたらどうするんだよ。それ、結構高いやつだぞ。
「ベタちゃん先輩さ〜、オレの頭容赦なく掴んでくんの。ひどくね？」
「なんかやったの？」
「ひどくね？ちょーっと動いただけじゃん」
ケラケラ笑いながら、ラメ入りのアイシャドウを瞼に広げる。いいよ、という声で目を開けた。
「へえ……。結構変わったな」
「でしょ〜？」
「それで、これからみんなに教える？」
「ん〜……うん。調子良いときにやっとく」
今日はやけに素直だな。そんなにヴィル・シェーンハイトのメイク講座が響いたのか？俺も行けばよかったかも。
「そーいえばさ。ベタちゃん先輩のお父さんって『エリック・ヴェニュー』なんだって」
「…………おかしくはないな」
「また見ようよ。モンスターヒーローのやつ」
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怜(プロフ) - 流さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！！ (2021年1月4日 2時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
流 - 怜さんの作品を読ませていただくととても癒されます。更新ありがとうございます！ (2021年1月3日 23時) (レス) id: 8e53585766 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - クレイさん» ありがとうございます〜！次回もお楽しみに！ (2020年12月11日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
クレイ(プロフ) - 次も楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年12月11日 0時) (レス) id: a6777d967f (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - クレイさん» 更新頑張りますね！ (2020年12月7日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年11月11日 19時
