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毒瓶の煙を吸い込んでしまったレオナは咳き込む。その隙にAは跳躍し、バケモノへ肉薄した。バタフライナイフがバケモノの耳を掠め、黒い液体が噴き出す。
頭からそれを被り、美味しいと舐めとるAの姿は異様だった。じりじりと下がる観衆に見向きもせず、今度は斧を片手に地面を蹴る。
そのとき、オーバーブロットの化身が足を振り抜いた。酩酊状態の闇雲に振っただけの一撃。宙を飛んでいるAは身体を捻って躱すと、その足を斧で砕いた。
苦しげな絶叫が上がる。ぶらり、と折れた前足を庇うように重心が傾いた身体に追撃。顔面に位置するビンにヒビが入った。
「ははっ。硬いね。すごい。楽しいね、あは♡」
うわ言のように呟いて、Aは斧を放る。黒い霧へと飲み込まれたそれを見ることもなく、次に手にしたのはチェンソーだった。
手に馴染ませるように何度か握ると、前を見据える。エンジン音が腹に響くように鳴った。
「さすがに壊れるかな。どうかな」
「全部砂に変えてやるよ！！」
「好戦的だね。こわぁい♡」
ニタニタと笑い、巫山戯るA。チェンソーを手に走り出したかと思えば、鐘が鳴った。風を切るような音がしてAの姿が消える。
レイスの特殊能力、透明化を使い、己の姿をくらませたのだ。レオナが目を見開いたのも束の間、冷静に匂いを見極めようとしたとき、既にAはバケモノの前へと降り立っていた。
後ろで響いたエンジン音に振り向こうとすれば、それより先に激痛が走る。ライオンの大切な鬣は飛び散り、ドロドロと黒い液体が流れ落ちた。
弱ったバケモノは蹈鞴を踏んで蹌踉ける。再びレオナの前へ戻ると、Aは愛しい神の名を呼んだ。
「エンティティさま」
柵の役割をしている触手とは別に、地面から次々と突き出る触手。バケモノを貪るように群がっては突き刺した。
顔面のビンは割れ、黒い液体が津波のように溢れ出す。刺さった触手が抜けるとそこからもドロドロと流れ出た。
「俺が……王……に……」
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怜(プロフ) - もち。さん» ただいま戻りました！ちゃんと仲良くなれるといいんですが……。ありがとうございます。頑張りますね！ (2020年10月5日 0時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - おかえりなさい！！お待ちしてました！ジャックくんと主人公たしかにそりが合わなそう。勝負に対する考え方真逆ですもんね。どう関わってくるか楽しみです！応援してます！ (2020年10月4日 17時) (レス) id: 5b70128490 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - akneさん» ただいま戻りました〜！これからも頑張りますので、どうぞよろしく！ (2020年9月26日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
akne(プロフ) - お帰りなさい！無理せずゆっくりでいいですよ！いつまでも待ってます！ (2020年9月25日 22時) (レス) id: b4edb87e83 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - ポコポコさん» そのためのこの小説ですので……お楽しみくださいませ (2020年9月4日 14時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年8月30日 3時
