魔力よりタバコをくれ 九本目【ツイステ】

番外編【式典服PS】 ページ24

マクミランくんの式典服PS考えてみました！時間軸としては2年生なりたてです。監督生が来た頃だと思ってください。

side：A

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式典服 第一話
【転寮しましょう】


──学園長室。


勧められたソファーに座ってタバコを吸う。粗方書類を片付けた学園長は向かいに座って俺を眺めた。


「さて、私も暇ではないので早速本題に入りますが。貴方には転寮を考えていただきたいと思っています」

「転寮？なんでまた……」

「いくら闇の鏡に選ばれなかったとはいえど、魔力のある生徒を使われていない寮に押し込んでおくのは私の心が痛みます。私、優しいので」


薄らと微笑んだ学園長は指を振った。忽ち用意されるお茶会セット。タバコを消してカップを手に取れば、オレンジ色が揺れていた。

転寮、ね。別に俺はあの寮でいいんだけど。というか、学園長があの寮に住めって言ったのに、いきなりだな。
それに今更転寮しろって言われたって、どこの寮がいいのかわからないし。ああ、だけど、ハーツラビュルとサバナクローは絶対に嫌だな。ハーツラビュルは寮則が厳しいし、サバナクローは嫌いだ。あいつら、鬱陶しいし。


「何も今すぐ転寮しろとは言いませんよ。ですが、早いほうがいいですねぇ。その方が馴染みやすいでしょう」

「転寮しないって選択肢は？」

「もちろん、それもあります。が！転寮した方がきっと監督生くんのためになります」


監督生のため？首を傾げると、学園長は口角を更に上げる。


「私の予想ですけどね。ええ、面倒な生徒に好かれているAくんですから。監督生くんに害が及ぶのでは、と」

「…………」

「厄介なことになる前に手は打っておくべきでしょう」


面倒な生徒……？心当たりがないな。誰だ？

話は終わったとばかりにソファーから立ち上がる学園長。紅茶を飲み干して俺も立ち上がった。


「考えておいてください」

「分かった。とりあえず、考えるだけ考えるよ」

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