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side：ジェイド
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「ジェイド？」
「はい、ジェイドです」
「これは？」
困惑しているAさん。それも仕方ないでしょう。僕はAさんを壁に押しやっているのですから。
普段ならこんな乱暴なことはしません。ただ、フロイドから聞き捨てならないことを聞いたので。確認ついでに、傷痕の具合を見ようかと。
そっと視線を上げて、Aさんは僕と目を合わせる。理解できないと言わんばかりの表情。
それも可愛らしい、なんて僕も到頭おかしくなってしまったようです。
手を首から肩に這わせて、火傷の痕があったという脇腹を撫でる。それでAさんは察したようで、呆れたように目を伏せた。
「フロイドから聞いたんです。貴方がわざわざ着替えの時間をずらす理由を」
「俺に直接聞けば良かったのに」
「フロイドがすごく反省していまして。相談されたときに聞いてしまいました」
見せていただいても、そう聞けば、場所を移そうと言われる。
素直に見せていただけるなんて、驚きました。見なくてもいい、と言われると思っていたので。
先立って歩くAさん。その後ろ姿を見つめながら、モヤモヤと燻る胸元を押さえた。
僕は冷静でいられるのでしょうか。Aさんの身体にある傷痕を見ても、いつも通りを装えるのでしょうか。自信がないんです。
空き教室に入っていくAさん。施錠して振り向けば、Aさんはネクタイに手をかけていた。その仕草は色っぽくて居たたまれず、目を逸らした。
「これで満足？」
「いえ。少し触りますよ」
「……なんで？」
「アズールに言って魔法薬を作ってもらいます。どの程度酷いのか、確認させてください」
Aさんは渋々頷く。拒否されなくて良かった。
手袋を外して、白い身体に所狭しとある傷痕に触れる。火傷の痕は引きつり、痣は身体に染みついているようだ。これほどの傷痕、当時は痛いなんてものじゃなかったでしょうに。
「もういい？」
「ええ。ありがとうございました」
ワイシャツを羽織り直すAさんを見ながら、自分の無力さに歯がみする。もし、僕がAさんと同じ孤児院で育っていれば。きっと救い出せたのに。
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怜(プロフ) - リザさん» ありがとうございます！！気をつけますね！ (2020年7月10日 15時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
リザ - 色々疲れて体調崩さないようにしてください(>_<) (2020年7月10日 12時) (レス) id: 5d727ab8ad (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - Rioさん» 良かったです！！私も書いててちょっと楽しくなってしまいました……リクエストありがとうございました！更新頑張ります！ (2020年7月10日 11時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - ﾝﾝﾝ！とてつもなく良かったです！！マジで！リクエストに応えてくれて本当にありがとうございます！もう男主、尊い。ゲームに出てきてくれないかな(笑)これからも頑張ってください！ (2020年7月10日 7時) (レス) id: a03ea3f041 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - うまるんさん» こちらこそありがとうございました！気に入っていただけて良かったです！テスト勉強お疲れ様です。ご自愛くださいね。更新頑張ります！ (2020年7月10日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月28日 0時
