呼び出しとユニーク魔法 ページ11
開店前のモストロ・ラウンジ。ここは紳士の社交場。
そんな場所に招いてやったイソギンチャクは苦しげだ。
あーあ、逃げようとするから。ソファーに座っているアズールの後ろで欠伸をした。
「君、何故昨日は呼び出しを無視したんです?ご自分がどういう立場か、わかっていらっしゃらないようだ」
「き、昨日はちょっと腹の調子が悪くて……」
どもりながらそう言うイソギンチャク。つまらなくなって、タバコに火をつけた。
別に、俺がやらなくても、ジェイドとフロイドがやってくれるし。弱い奴に興味はない。
ジェイドのユニーク魔法の前では誰も嘘はつけない。だから、嘘はオススメしないけど。まあ、嘘を突き通そうとするその姿勢は、褒めてやっても良いかな。
「ジェイド。彼がもう少し素直にお話しできるようにしてあげてください」
「わかりました。……ふふ、そんなに怯えた顔をしなくても、痛いことはしませんよ」
質問にはきちんと答えましょうってね。
「それは……もう腹黒インチキ野郎のアズールに好き勝手こき使われるのが嫌になったからだよ!腹が痛いなんて仮病に決まってるだろ?」
「っんふふ」
「こら、A」
俺を窘めるアズール。ごめんって言って、タバコに集中する。
見事な本音だよ。本当に。
フロイドに締められて、悲鳴を上げたイソギンチャク。後ろに控えてる寮生に合図して、そいつを片付けてもらう。
期末テストが楽しみだというジェイドに思いっきり頷いた。
「それにしても、A」
「なに?」
「あそこで笑うなんて良い度胸じゃないですか」
「ごめんって。許して、アズール」
まさか、腹黒インチキ野郎のアズールって言うとは思ってなかったから。不意を突かれたんだ。再度謝ると仕方ないですね、とアズールは言ってくれる。
「Aはきちんと仕事をしてくれていますし、今回は不問にしましょう」
「さすがアズール。慈悲深い」
「褒めても何も出ませんよ」
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怜(プロフ) - ララーサさん» ありがとうございます〜!更新頑張りますね! (2021年1月6日 17時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
ララーサ - ヤンデレ最高♪僕的にはもっと狂ってほしいですね♪ (2021年1月6日 0時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
ララーサ - ズブズブ、オクタ色に染まっていくのを見るのちょー楽しい♪男主君の性格が悪くなるのも面白すぎ♪ (2021年1月6日 0時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - パーソナリティーは殴りあわない!!さん» ありがとうございます!!更新頑張りますね! (2020年9月3日 19時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
パーソナリティーは殴りあわない!! - えー!待って最高控えめにいってもどう足掻いても最高大好きです!応援してます!!! (2020年9月3日 7時) (レス) id: 0f8c4e7ebd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年6月6日 15時