失せた興味とご機嫌斜め ページ14
面倒になってさっさと歩く。すると、後ろが騒がしくなった。振り向いてみれば、生首が浮かんでいる。
目を丸くさせていると、首から下も現れた。
まあ、この世界じゃ生首もさほど珍しくないのかもな。
興味もなくなって、鏡のところへ行こうとすると、後ろから話しかけられる。
「おみゃーは聞かないのかにゃあ？」
「いらない」
監督生たちが俺の知らない人を待ち伏せするという話をしているのを聞き流して、さっさと歩いた。
もう、面倒くさい。二度と来たくないね、こんなところなんか。
「Aさんも行きませんか？」
「断る」
「来ないんですか！？」
隣を歩く監督生を見下ろす。目が合うと、監督生は震えた。
目を逸らして、タバコを取り出す。吸い過ぎて喉が痛いけど、苛立ちには勝てない。
火をつけて鏡をくぐる。鏡舎についても一言も発さず、監督生たちから離れた。
校内を歩いていると、だんだんと冷静になる。
「ユウには悪いことをしたな」
不機嫌になったからって後輩にあたるのは良くないな。自己嫌悪を慰めるように深くタバコを吸う。
喉がチリチリと痛んだ。
ぼんやりと外を眺めて、さっきの光景を思い出す。モニター越しで見るのとは、だいぶ違ったな。当事者になるってこんなに面倒なことだったっけ。分からない。
もう一本タバコを取り出そうとすると、腕を掴まれた。その手の先はフロイド。目を見開くと、グイグイと腕を引っ張られる。
「フロイド、」
「シャチちゃん、疲れたときの休み方も分かんないわけぇ？」
疲れた？いや、体動かしたから、疲れてはいるな。
「タバコばっかり吸ってさ。声カスカスになるよ。つか、もうなってるし」
さっきいた鏡舎に逆戻りして、オクタヴィネル寮の鏡をくぐった。
「ジェイド〜！シャチちゃん、ストレスマックスになった〜！！」
「おや、珍しいですね」
「そぉなんだよ。しかも無自覚！信じられなくない！？」
「フロイド、Aをベッドに連行してください。ジェイドは温かい飲み物を。A、シガレットケースを預からせてもらえますか？」
「……………………うん」
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ァ゛ - ''監督生''じゃなくて''魔法の使えない人間''なのがもうそれで…👏👏すごい好きです… (2022年1月4日 14時) (
レス) @page25 id: 7c50d108a0 (このIDを非表示/違反報告)
酢 - こんなに面白い作品は初めてです…！ところどころ（？）不良っぽい部分とか好きです！これからも頑張ってください！！あ、どうしてB○のタグが付いているのかが気になって夜しか眠れません(( (2021年5月3日 20時) (レス) id: 4ea2abc19e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 5ページが現金なやつになってますよ！神作ありがとうございます！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ハクグン(プロフ) - 監督生くんの無自覚なウザさが最高にいいスパイスになってると思ってます、頑張ってくだs…いえ、全力で応援するんで対価として無理しない程度の頑張りを！ (2020年9月15日 10時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - tearilさん» コメ返遅れてすみません！かなり読み込まれていらっしゃるようでお恥ずかしい……ありがとうございます！頑張りますねー！ (2020年6月7日 16時) (レス) id: f9826c0595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月4日 15時
