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大きな音を立てて扉を開ける学園長。聞こえていた会話を否定して、監督生を鏡の前へ促した。
俺も静かに入って、アズールの隣へ戻る。
「随分遅かったじゃないですか」
「俺が一本で終わらないのは知ってるだろ」
二本くらい吸ったからな。遅かったのは仕方ない。
闇の鏡は憎たらしいくらいゆっくりとした口調で監督生に問いかける。そっちに意識を向けると、アズールが盛大にため息を吐いた。
「ユウです」
原作通りなら、このあとは……。
「汝の魂の形は………」
「わからぬ」
「なんですって？」
隣でアズールが俺を凝視するのが分かる。横目で確認すると、説明しろとでも言いたげに睨んでいた。
俺と同じような新入生だと思ってるんだろう。まあ、残念ながら違うんだけど。
学園長もそう思ったようで俺を見ると、監督生に目を戻す。そうして闇の鏡がまた話し始めた。
「この者からは魔力の波長が一切感じられない……。色も、形も、一切の無である」
どの寮にもふさわしくない、そう言い切ると鏡は元に戻る。
「これ、どこかで見たことあります。ええ、私は分かっていますよ！Aくん！！」
説明してください、と半ば叫ぶように学園長は言った。
そう言われてもな、俺と監督生は違う。
「俺と同じような人なんて知らないし、そいつに事情を聞いた方が早い」
そう言って、腕を組む。
学園長は勢いよく振り向くと、監督生に詰め寄った。質問攻めされている監督生は狼狽えていて、なんだかこっちが申し訳なくなる。俺っていう前例があるから、しつこそうだな。
仕方なく、そっちに足を向けた。
「あ、Aくん。貴方からも何か言ってください」
「分かってる。新入生、お前は魔法が使えるか？」
「魔法って空想上のものじゃないんですか…？」
学園長に目を向けて首を振ると、次の瞬間絶叫が響く。
「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない！生徒選定の手違いなど、この100年ただの一度もなかったはず」
想定外のことはありましたが、って聞こえてるからな、学園長。
ジト目を向けて、監督生の様子を窺う。肝は据わっているらしい。あまり、動揺が見受けられない。
考え込んだ学園長を置いて、モンスターが腕から脱出したのを見届ける。
さあ、ここからが面白いところだ。
新入生の席を譲れ、と言い始めたそいつは学園長の制止も聞かず、炎を吐き出した。
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白鳥 - ヤヴァイ夢主がハイキューの国見にしか見えないwwwwあっえーとこのシリーズとっっっっても面白くて毎回楽しく読んでます！これからも更新頑張ってください! (2022年4月2日 20時) (
レス) @page1 id: 788cb9ebbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - (名前)太中大好き人間さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年7月4日 12時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)太中大好き人間(プロフ) - タバコで魔力という柔軟な想像力が凄いです！これからも頑張ってください！ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 5bc9e3e078 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - きせるさん» ありがとうございます、嬉しいです！続編でもどうぞご贔屓ください！ (2020年6月4日 15時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
きせる - とても面白いし、夢主の性格とか凄く好きです！続編も楽しみにしてます(*^▽^*) (2020年6月4日 13時) (レス) id: 36960cc352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月2日 0時
