変わった噂と面倒事 ページ17
入学してから早数ヶ月。この数ヶ月で色々あった。
サボり場を探していたら、傲慢なライオンに会ったり。
アズール達がオンボロ寮に泊まりに来たり。
メイク道具を持った美青年に追いかけられたり。
フロイドが転寮届を持って迫ってきたり。
学園長とお茶会をしたり。
ジェイドと山登りをしたり。
それはもう、色々あった。目まぐるしいくらいに。
それからもう一つ。変わったことがある。あの噂だ。魔力を持たない貧弱者から、逆らってはいけない人物へと。フロイドもやばいやつだと騒がれているが、それと同じくらいに俺も言われている。
それは別に良いんだ。厄介事を避けてくれるから。
ただ、もう一つの噂の方が面倒で。どうやら、俺はフロイドの暴走を止めれる、らしい。所詮噂話で、フロイドも俺に構わず、好き勝手するだろうと思っていた。思ってたんだがな。
「シャチちゃんは」
「つ、連れてきた……から、ゆるしッ」
バキッ、と痛々しい音が鳴る。崩れ落ちたそいつを跨いで、フロイドに近寄った。すると、忽ち笑顔になるフロイド。返り血が頬についてて不気味だが、それは言わないでおこう。
「んで、今度は何やったの」
「こいつらがさぁ、シャチちゃんのこと悪く言ってたんだよ。オレ、ちょームカついてさ」
思わず殴っちゃった。
あっけらかんとそう言うフロイド。額に手を当てて、ため息を吐いた。
これで何度目だっけ。勘弁してくれ、と思うが、こいつに言っても無駄だろうな。
「こいつらに何言われても俺は気にしないけど」
「オレがやなのー！」
口を尖らせ、フロイドは駄々を捏ねる。さて、どうしたものかな。
とりあえず、手招いて屈ませる。それから、ハンカチで頬の血を拭った。
俺の聞こえない範囲で言ってる悪口なんて興味ないし、気にしてもいない。それでもフロイドが嫌なら、好きにさせるのがいいのか。やめろって言って聞くようなやつじゃないのはもう分かっていることだし。
「まあ、ありがとな」
両手で頭を撫でてやると、フロイドは満足そうに笑って、幸せそうにどーいたしまして、と呟いた。
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白鳥 - ヤヴァイ夢主がハイキューの国見にしか見えないwwwwあっえーとこのシリーズとっっっっても面白くて毎回楽しく読んでます！これからも更新頑張ってください! (2022年4月2日 20時) (
レス) @page1 id: 788cb9ebbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - (名前)太中大好き人間さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年7月4日 12時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)太中大好き人間(プロフ) - タバコで魔力という柔軟な想像力が凄いです！これからも頑張ってください！ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 5bc9e3e078 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - きせるさん» ありがとうございます、嬉しいです！続編でもどうぞご贔屓ください！ (2020年6月4日 15時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
きせる - とても面白いし、夢主の性格とか凄く好きです！続編も楽しみにしてます(*^▽^*) (2020年6月4日 13時) (レス) id: 36960cc352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月2日 0時
