悪魔の英雄記【ヒロアカ】 (ページ3)

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Chapter.3─エキスポ会場─ ページ3

「ばくごーくん！」

手を振りながら駆けつけると、片眉を上げて鼻を鳴らす爆豪くん。切島くんもいる！

「切島くんも来てたんだね」

「おう！爆豪の付き添い！」

「なるほど！」

ニカッと眩しいくらいの笑顔を浮かべる切島くん。そのまま談笑し続けてると、爆豪くんが不機嫌になった。

仕方ないから話もそこそこに、場所を移す。

スタスタと歩いていく爆豪くんの後ろをついていけば、大きなアトラクションにたどり着いた。

「これはなに？」

「敵アタック。力試しには丁度いいだろ」

不敵な笑みを浮かべる爆豪くん。
なるほどね。じゃあ、こうしよう。

「勝負しようか！」

「賞品は」

「ジュース1本！」

「のった」

「切島くんもする？」

「おう！俺もやるぜ」

順番を決めて、切島くん、わたし、爆豪くん、の順でやることにした。

がんばれー、と緩く応援する。負けたくないから、程々に頑張ってくれればいいんだよ。

「ジュース、何にしようかな」

「舐めてんな、クソ悪魔」

「考えるくらい、いいじゃんかー」

切島くんの動きを見ながら、返事する。

このアトラクションに切島くんは不向きじゃないかな。特別機動力があるわけじゃないから、あらゆるところにいる仮想敵に瞬時に接近できるわけでもないし。

「クリアタイム33秒！第8位です！」

33秒か。ふんふん、なるほど。

「次、てめぇだろ」

「分かってるって」

ぐっと体を伸ばして、ステージに立つ。
身体強化を付与、翼もつけて。準備オッケー！

お姉さんを見やると、頷いて合図を出した。

ただ目の前を見据えて、ロボを壊す。脆い機械は軽く殴っただけで壊れた。
なんだ、簡単だ。数も少ない。

「クリアタイム14秒！トップです！」

拍子抜けしちゃったなあ。

ゆっくり地面に降り立つ。身体強化を解除、翼はそのままに、爆豪くんの方へ歩いた。

「バトンタッチー！」

「記録塗り替えてやっから、待ってろクソが」

「やっぱ、降魔はえーな！」

ふと、見知った人が見えて、頭上を見上げる。
緑谷くんたちだ。

切島くんに伝えて、緑谷くんたちに手を振った。