悪魔の英雄記【ヒロアカ】 (ページ17)

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鉄が散乱するヘリポート。どうやら緑谷くんとオールマイト先生のおかげで敵は倒せたみたいで。

「戦闘終了。これより敵の拘束と装置の破壊を開始します。非常時を除き、戦闘許可は解除されます」

その場から飛び立って、上から敵を探す。歪んだ鉄柱に引っかかっている敵をすぐに見つけて、近くに降り立つ。記録マシンで写真を撮って、敵を拘束した。すぐ近くにあった装置の写真も撮って破壊すれば、わたしの任務は完了だ。

「みんな、驚いたかなあ。実験体、だなんて言ったことないもんね」

でも、そうするしか方法はなかったんだ。ハカセに“個性”研究をしてもらうには、研究対象として登録する必要がある。そうなると、実験体としてのナンバーを付けられる。公的に記録する時はそっちを使わないと、記録として成り立たない。

というか、ハカセにひどい扱いを受けたことはないから、わたし、別に気にしてないんだよね。だって、ハカセはちゃんとわたしを降魔Aという人間として扱ってくれる。研究対象だからってぞんざいに扱われたことはない。

「目標完了。記録を終了します」

そう言うと、記録マシンはぴぴ、と音を立てて機能を停止する。これで記録はハカセに送られたはず。あとはハカセが記録をどう使うかによるけど。

「さてと。みんなのところに戻ろうか」

悪魔型から人型に戻って破れたドレスを撫でる。せっかくハカセからもらったのに、残念だな。

そんなことを考えながら歩いていると、爆豪くんが近付いてきた。手を振って怪我がないか確認すると、大丈夫だって言われる。

「てめぇに聞きてぇことがある」

「あー、実験体ってやつ？」

「ったりめぇだろうが！」

せっかちだなあ、爆豪くん。そう言って笑うと、爆豪くんは肩の力を抜く。嫌な思いをしたことはないから、話すくらい大丈夫なのに。どうやら緊張してたみたい。

クスクス笑いながら説明をする。全部話した後、爆豪くんは呆れたように笑ってた。