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そうして夜になり、肝試しの時間となった。もとより参加する気がないAは一人早めの就寝をしようと考えていたのだが、くじ引きで緑谷が一人と分かった途端、何かを悟ったようにそこから動かなくなった。
そわそわと落ち着きのないAは、緑谷の周りを浮遊しては森を見る。不安げなAを見て、緑谷は狼狽えた。
「京極さん？」
「ここ嫌い」
何とも言えず、緑谷は口を噤む。彼女が何を感じてそう言ったか分からないながらも、直感を大事にしているAのことだ。何かしらがあるに違いない。
不測の事態に備えようとしたとき、焦げ臭いニオイが漂い、黒煙が上がり始めた。
視界の端からピクシーボブが消え、振り返るA。その姿を視認すると、顔を歪めた。
「何で敵がいるんだよォ！！！」
「ご機嫌よろしゅう雄英高校！！我ら敵連合開闢行動隊！！」
「敵連合……ああ、知ってる」
Aがゆらりと地面に降り立つ。いつの間にか紫紺は銀朱に変わり、夜闇の中で爛々と光った。
喉元を掠めるのは言いようのない不快感。目の奥が次第に燃え上がり、上部と下部で色が別れる。銀朱からグラデーションでマリーゴールドに変わった瞳は、戦闘に特化した罪。
「死柄木、弔……どこ？」
「言うわけないじゃない。ボスの居場所は吐かないわよ」
「そう……。じゃあ、いらない」
「待って、京極さん！」
マンダレイがそう止めるも、Aは止まらない。『マグ姉』と呼ばれた敵に肉薄し、顎に拳を叩き込む。すんでの所で躱したものの、掠めた拳が顎から脳へと衝撃を伝え、脳みそが揺れた。
さらに追撃。よく撓る足を腹に叩き込み、遅れて動き出したスピナーを跳躍して飛び越える。木々を倒しながら飛んでいったマグネを追いかけようとして、不意に止まった。マリーゴールドが紫紺に変わり、浮遊を始める。
「緑谷？相澤もだ。どーしよ」
「嫌だわ。ここまでしておいて私のことは無視！？」
そう言って、引き寄せようとするマグネ。しかし、それは不発に終わった。
悠々と空中に立つA。紫紺が瞬いて、興味がなさそうにこう言った。
「まだ生きとったん。めんどいね」
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怜(プロフ) - 夜にラーメンを食べた罪人のモブさん» ありがとうございます！今後の展開がどうなるかはまだ決めてませんが、更新頑張りますので、今後もどうぞお楽しみに！ (2021年8月29日 6時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
夜にラーメンを食べた罪人のモブ - めちょめちょこの話面白いです！！！こっからの展開がものすごく気になります！！更新ほんま頑張ってください！！応援しまくってます！！ (2021年8月26日 5時) (レス) id: 485c7d75ea (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます。頑張りますね！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 作者さま、おっけーです！面白いですからねー！ごゆっくり！！！ (2021年8月13日 20時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - レン。@人間失格さん» ヒロアカ映画で再熱しまして…頻度は少ないですが、こちらも少しずつ更新していこうと思っておりますので、お楽しみに！ (2021年8月11日 21時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2019年1月9日 22時
