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「爆豪ちゃん、待ってちょうだい」
「っるせえ！ついてくんな！！」
控えめに話しかける蛙吹に、不機嫌を丸出しで怒鳴りつける爆豪。他のメンバーは揃ってため息をついた。
Aと爆豪の仲の悪さは周知の事実だ。顔を合わせれば眉間に皺が寄り、話題にするだけで苦虫を噛みつぶしたような表情をする。そんな二人が対戦するだけで震え上がりそうなのに、まだ初戦だというのだ。一回戦目から心配で胃がキリキリと痛み出すのは必然だった。
そして、爆豪と同じ組になったメンバーに手を合わせて南無と唱えてしまうのも、必然だった。
「爆豪、ちょっと落ち着けよ」
「そうだよ！さすがに京極さんを一人で相手するのは無理だって！」
瀬呂と葉隠が必死に引き留めようとするも、その努力も虚しく…。開けた路地を好き勝手進んでいく背中はどんどん小さくなっていく。身を寄せ合う四人とは別に、一人行動を始めた爆豪。
それをモニター越しに見ていたオールマイトが大幅に減点をする。曰く、Aほどの強さを持った人物に一人で突っ込むのは得策ではない。チーム戦だというのに、単独行動はよろしくない、と。
「オラ！出てこいや！！」
声を荒げて、空に向かって叫んだ爆豪。お望み通りに、と言わんばかりの表情でAが爆豪の前へ降り立つ。
「てめェぶっ殺すまでは終われねえんだよ」
「ふうん？」
呆れた、と呟いたA。その視線は爆豪の奥へと向けられる。その目に射貫かれた四人は背筋を震わせた。爆豪を相手しながら四人を拘束するのはAにとって容易い。それ故に、爆豪の導火線に火をつけた。
「どこ見てんだァ！？」
「向こう」
爆破の勢いでAに肉薄する爆豪。それを軽々と避けて、Aは四人へと迫った。
「おいおい、やべえって！」
砂籐が上擦った声を上げる。Aが目前に迫り、我武者羅に拳を振るった。すると、違うところから呻き声が聞こえる。
「まず、一人」
真横から聞こえた声。砂籐がそれを確認しようとすると、腹に大きな衝撃。後方に吹き飛ばされながら見えた光景は、まさに地獄絵図だった。
既に確保テープを巻かれている蛙吹と葉隠。自分のテープでぐるぐる巻きにされている瀬呂。爆豪が必死に食らいつきながらも、カウンターをもらい続けているその姿。
無理だろ、こんなの。
そう口から漏れた矢先、建物に突っ込む。砂籐の意識はそこで途絶えた。
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怜(プロフ) - 夜にラーメンを食べた罪人のモブさん» ありがとうございます！今後の展開がどうなるかはまだ決めてませんが、更新頑張りますので、今後もどうぞお楽しみに！ (2021年8月29日 6時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
夜にラーメンを食べた罪人のモブ - めちょめちょこの話面白いです！！！こっからの展開がものすごく気になります！！更新ほんま頑張ってください！！応援しまくってます！！ (2021年8月26日 5時) (レス) id: 485c7d75ea (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます。頑張りますね！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 作者さま、おっけーです！面白いですからねー！ごゆっくり！！！ (2021年8月13日 20時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - レン。@人間失格さん» ヒロアカ映画で再熱しまして…頻度は少ないですが、こちらも少しずつ更新していこうと思っておりますので、お楽しみに！ (2021年8月11日 21時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2019年1月9日 22時
