One day -EXO短編集- (ページ5)

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その日から私は、練習量を増やした。

あいつに負けたくない、その一心で寝る間も惜しんで練習した。

レッスンが終わったあとも一人、スタジオにこもって踊る。

でも、気づけばあいつは私と一緒に踊っていた。

『.....なんでいんの』

「ライバルが練習してんのに、さっさと帰れるような神経してない」

嬉しかった。

私は無愛想なあいつのことが嫌いだけど、実力だけは認めていた。

だから『ライバル』と認識されていたことが、素直に嬉しかったんだ。

　

でも.....嬉かったけど、やっぱり悔しい。

私はあいつが来てから、あいつとダブルセンターとして踊ることが多くなったから。

いつでも、あいつの隣で踊る。

もう、隣は嫌だった。

そんなときジョンコーチからビックリする発表があった。

「今回の曲は、Baby,don't cryだ。センター決めのオーディションを一週間後にするから、各自練習しておくように」

それは、初めてあいつが私の前で踊った曲。

私を惚れさせて、ここまで執着させたあの曲であいつに勝ちたい。

絶対に、今回は勝つ。

そんな私の決心を知ってか知らずか、あいつは私の近くによってきて、少し笑いながら言うのだった。

「今回はどうかな？」

『絶対、勝ってやるんだから！』

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