One day -EXO短編集- (ページ4)

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JI「隣はもう嫌」ページ4

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「今回のセンターは.....Aだ」

やっとだ。

やっとあいつに勝った。

そう思ったのに..........

「ちなみに、カイとダブルセンターだから」

その言葉を聞いてあいつは、ニヤッと笑った。

気づいたときには、ダンスの虜だった。

ピアノ、そろばん、習字、体操、学習塾.....

両親は、私にたくさんの習い事を習わせけど、どれも長続きせずに辞めてしまった。

そんな私が唯一、一度も辞めたいと思わなかったのがダンスだった。

街の小さなダンススタジオに通っていた私を、このチームにいれてくれたのは、ジョンコーチ。

「君、ダンスは好きかい？」

『はい、とても』

「じゃあ、もっと上手になりたいって思うかい？」

『はい』

「それなら、うちのチームにおいで」

その日から私は、ジョンコーチの元で踊り始めた。

『あいつ』が来たのは、わたしがチームに参加してから、少したったころ。

「今日からこいつも仲間だ」

ジョンコーチは、地黒で唇のぽってりとした男の子を連れて来た。

「ジョンインです。踊るときは、カイとして踊っています」

それだけ言うと彼は、ペコっと頭を下げた。

第一印象なんて覚えていない。

それぐらい、印象の薄いやつだった。

「ま、ジョンイン、一回踊ってみてくれ」

ジョンコーチの一言。

ここからの記憶なら、鮮明に覚えている。

あいつの呼吸、シューズとフロアがこすれる音。

体から音が溢れているのかと思うほどのあいつの踊りに、悔しいけど鳥肌がたった。

あいつから目を話せないでいる私にジョンコーチは、意地悪そうに耳元で囁いた。

「あいつ、お前と同い年」

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